平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

創作劇場は、ここをクリックしてください。⇒⇒⇒

散散歩歩。(878)阿蘇・内牧温泉紀行(3)

6月9日(火曜日)。
熊本駅の肥後よかモン市場で、馬肉のランチを頂いて、バス乗り場に向かう。
熊本駅から阿蘇駅までは、豊肥線が一部不通となっているので、バスで移動することにした。
1320発、大分行き やまびこ号。
これに乗れないと、今日の目的のホテルに時間通りにつけないので、予めネットで予約をしておいた。
出発時間ギリギリにバスは到着。
乗り込むと、全く余裕で空いていた。
列車で、阿蘇まで移動するのも良いけれども、バスも同じ高さの目線で、街の風景を見ながら走るのは、楽しい。
ただ、阿蘇駅まで、熊本空港などを経由していくので、やや時間が掛かる。
阿蘇駅、1529に到着予定が、5分ほど遅れて到着。
駅に到着するときに、窓の外を見ると、既に、ホテルの送迎の人がハッピを着て立っていた。
送迎は、凡たちだけで、ホテルに向かう。
そういえば、こんな風景だったかなと、前に来た時の記憶と照らし合わせながらバスに揺られて15分ほどしたら、ホテルに到着。
今回の宿泊に関しては、ホテルも、かなり厳しいルールを設けいているようで、ネットで予約を入れて、送迎バスを頼もうと電話をしたときも、「コロナプランでお泊りのお客様ですね。」と言われ、そんなプランなんだと知らされて、いつもとは違う営業をしているということを、じっくりと説明されて、また直前になっても、当日、検温して、問診のアンケートを書いて、それで基準に満たなかったら、宿泊できない旨の了承の電話があったりと、かなり厳重な対策を考えているようだった。
しかし、一派的な話をすると、今の状況にあっては、やや神経質になり過ぎではないかと凡は思う。
テレビを見ていても、新型コロナの話ばかりだし、しかもその内容は、見ている人の不安をあおるようなものばかりだ。
そんな情報をもとにした対策を、自分で考えることもせずに、人に強要したりする。
もっと冷静に判断して、対処すべきなのになあと思うのであります。
それに、利用する人にばかり感染していないという証拠を求めるのも、おかしな話である。
宿泊を提供する方も、利用する方も、本来なら、フィフティ、フィフティであるはずだ。
利用者に検温などを強いるなら、ホテルの従業員の今日の健康状態をフロントに張り出すなどの情報提供も必要だと思うのです。
でないと、まるで利用する人が犯人扱いされているような気持ちになってしまう。
とはいうものの、ホテルなどの施設の運営は大変だろうなと、これはそう思うのではあります。
ようやくのこと、営業を再開させることが出来たのに、ここで1人でも感染者が出たら、元の木阿弥である。
その大変さは、よく解る。
それに、今回の宿泊は、勿論、凡とミニボンの楽しみで予約したのでありますが、ホテルを応援する気持ちもある訳で、ここは、そんな理屈は置いておいて、素直に、もうホテルの人に言われるがままに、気持ちよく行動することにしようと思うのであります。
ということで、チェックイン。
部屋は、最上階にあるのですが、エレベーターは、3階までで、後は歩いて行かなきゃいけない。
それは、前もって聞いていたのですが、何か迷路のような廊下を通って、部屋に着いた。
部屋のドアを開けると、すぐに扉があって、それを開けると、手前に畳のスペース、そして奥にベッド。
更に、全面ガラスの向こうに、露天風呂が見える。
IMG_1608.JPG
IMG_1629.JPG
IMG_1630.JPG
IMG_1612.JPG
やっぱり、この部屋にして良かったと瞬間に思った。
何しろ、露天風呂が広い。
全面ガラスを出ると、少しスペースがあって、湯船がある。
その向こうは、砂利を敷き詰めた庭のような感じで、その全体の広さは、8畳ぐらいだろうか。
IMG_1615.JPG
露天風呂からは、遠く阿蘇の山が見える。
両手を上に上げて、大きく背伸びをした。
ああ、気持ちが良い。
夕食は、17時30分スタートにした。
始めの予定では、前にも行ったことがあるのだけれど、洋菓子のお店があって、名前が、「MIYUKI」という。
これは行きたくなるわけで、焼き菓子のセットでも買おうかと思っていたのですが、あいにくの定休日。
なので、散歩は止めにして、このまま部屋にいることにした。
16時だし、1時間半で、他の場所に散歩に行って、温泉に入るのは、せわしないしね。
さて、ゆっくり温泉に入ろう。
まだ明るい内から温泉に入るなんて、なんて贅沢な話だろう。
しかも、部屋についている露天風呂だ。
普段は、長い時間、湯船に浸かっていられないのですが、今日ばかりは、何度も出たり入ったり。
温泉は、かけ流しで、ずっと湯船に注がれている。
その、流れて湯船に落ちる音を聞きながら、そして上半身に涼しい風を感じながら、湯船に浸かっていると、「ゴーン。」と鐘の音が聞こえた。
近くのお寺で、ご住職が撞いているのだろうか。
すると、また「ゴーン。」と聞こえる。
温泉に浸かりながら聞く鐘の音は、格別だ。
そう思っていると、遠くから雑音交じりに、「七つの子」のメロディが聞こえてくる。
「もう、5時だから、良い子のみんなは、家に帰りましょうね。」
ということだろうか。
とすると、さっきの鐘の音は、テープをスピーカーから流していたのだろうか。
そう思うと、テレビドラマ「やすらぎの刻」の除夜の鐘をスピーカーから流したエピソードを思い出した。
と、これはドラマを見ている人にしか解らない話ではありますが。
ゆっくり湯を頂いて、部屋に戻ると、冷蔵庫に無料のビールと水が用意されている。
これは、以前は無かったので、コロナプランで、部屋から出ないようにと言うことなのだろうか。
兎に角、お風呂上がりにビールが飲めるようになっている。
とはいうものの、もうすぐ夕食なので、ビールは止めた。
IMG_1638.JPG
椅子に座って、チェックインの時にもらった、「バイキングを楽しむガイドブック」なる手作りのコピーを読む。
こういうのが、嬉しいよね。
ちょっとした時間に読むことが出来るし、何より、バイキングの夕食への期待が一気に膨らむ。
それに、通常とは違うプランで提供されるとこのとで、バイキングを楽しむにも、予め知っておくべきことが書かれているのだ。
もう、こんなのは、凡は大好きなので、端から端まで、読みこんで、夕食までの時間を楽しむことが出来た。
IMG_1635.JPG
IMG_1636.JPG
通常は、バイキングの夕食で、好きに取りに行って頂くのですが、今回のコロナプランでは、予め、料理はテーブルにセッティングされていて、お肉は、予め用意された肉を食べてから、あとは好きな肉を追加で取りに行くというルールらしい。
ガイドブックを読みながら、かねてから用意していた、お気に入りの置き薬屋の胃腸薬と、ミニボンが買ってくれた二日酔いの薬のミラグレーンなどを服用する。
準備は、万端である。
それを見て、ミニボンが、「どんだけ、食べたいんや。」とツッコミを入れた。
さて、いよいよバイキングの夕食とまいりましょう。
1階の食事会場へ行くと、まずはアルコール消毒をして、半個室のテーブルに案内された。
そこでルールを聞く。
追加の肉を取りに行くときは、マスク着用で、料理を取る時は、ビニールの手袋をするという。
後は、ガイドブックの通りだ。
さあ、思いっきり頂きましょう。
今回の特徴は、国産霜降牛の焼き肉と、あか牛の焼きすき、それに、大トロの握り、これが食べ放題ということだ。
あか牛は、熊本の名産なので、楽しみである。
前に泊まった時は、国産牛はあったけれども、あか牛はなかったので、これもコロナプランで、ちょっと豪華にしたのであろうか。
さて、まずは、ビールだ。
このホテルの良いところは、プランに飲み放題が、予め全員についているということだ。
よく1泊で、バイキング食事付きで、9800円とかいうホテルのプランもあるけれども、飲み放題は別のところがほとんどだ。
なので、いくら9800円と言っても、それにプラスで飲み放題の料金が1人、1500円とか加算される。
或いは、飲み放題にしなかったら、宿泊代に2000円とか2500円とか、さらに必要となるのである。
何か、その金額に微妙に取られたという残念感がある。
でも、このホテルは、もうハナから飲み放題が付いているので、それを考えると、今回の宿泊代も、安いと言えし、気持ちが良いのである。
ビールを頂きながら、そして、部屋から持って来た「バイキングを楽しむガイドブック」を見ながら、食事を頂く。
前菜やお刺身は、やや小ぶりで、量的には物足りないが、見た目は、バイキングで取り分けるよりも綺麗だ。
そして、メインの焼き肉だ。
予めこれも、お皿に盛りつけられてテーブルに用意されている。
牛肉や、豚肉、鶏肉などが盛られていて、そのバランスなど、その辺は、ホテルのお仕着せだ。
それは良いのだけれど、厚切りの牛タンとホルモン(腸)も盛り付けられている。
凡もミニボンも、ホルモン系は苦手である。
タンは、まあ食べろと言われれば、食べるけれども、自分からは、強いては食べない。
腸もそうだ。
今回は、皿に盛り付けられてはいないけれども、レバーは吐きそうになるし、センマイも絶対に口に入れたくない。
レバーとセンマイが入ってなくて、これは良かった。
タンと腸なら、無理して食べようと思えば、口に入れて飲み込むぐらいはできるのでありますが、折角なのだから、好きなものを食べたい。
なので、お兄さんに、お詫びを言って、タンと腸は、手を付けずに返した。
あか牛の焼きすきは、これは焼いて溶き玉子を付けて食べる仕掛けだ。
これは、美味しかったです。
IMG_1661.JPG
IMG_1653.JPG
IMG_1654.JPG
IMG_1652.JPG
IMG_1666.JPG
IMG_1668.JPG
周りを見ていると、会場にいるのは5、6組だろうか。
通路を挟んだ隣のカップルを見ると、20歳ぐらいに見える。
兎に角、若い。
その隣のカップルも、20代前半だろうか。
一体、この二人は、どういう関係なんだ。
夫婦なのかもしれないが、妙に嫉妬心というか、悔しい感を覚える。
所謂、婚前旅行というものなのだろうか。
そんな「婚前旅行」という言葉に、それを気軽にやってのける20歳に、腹立たしさを感ぜざるを得ない。
しかもだ。
その二人は、至って、普通のデートをしているような雰囲気なのである。
これが、満面の笑みで、もうイチャイチャし通しだったなら、まだ理解できる。
「ああ、初めての婚前旅行で、舞い上がっているんだな。」と。
凡も、、少しばかり優しい目で、彼らを見ることが出来るだろう。
しかし、冷静なんだな。
君たちにとって、これは日常の延長だというのか。
それなら、大いに悔しではないか。
しかも、彼らは、のんびりと食事しているのである。
こんなご馳走を前にして、のんびりと食べている。
もう中年を通り越そうとしている年の凡なんて、バイキング会場に向かう前に、胃腸薬まで飲んで、思いっきり飲んで食べて、それでぶっ倒れようと覚悟して会場に臨んでいるのだ。
それを考えると、あまりにも、この凡が滑稽に思えてくる。
いや、情けない。
彼や彼女には、バイキングで、元を取ろうなんて考えは、存在しないのであろうか。
それなら、この凡が惨めに見える。
ああ、恥ずかしい。
とはいうものの、今はバイキングに集中すべきだろう。
日本酒、スパークリングワインなども頂き、あか牛の炊き込みご飯、だご汁、カレーライスなどを食べて、大満足で会場を出た。
IMG_1663.JPG
IMG_1671.JPG
ここで、このホテルのバイキングの評価もしておかなければいけないだろう。
凡のバイキングの評価のポイント、「好きなものを、好きなだけ、気兼ねなしに。」ということと照らし合わせてみるに、大いに満足できるバイキングである。
敢えて言うなら、料理の種類は、少しで良いから、地元の名産や、郷土料理のようなもので、お酒を飲みたかった気もする。
とはいうものの、始めから、このホテルの売りは、国産牛の焼き肉だ。
それで売り出しているので、そこに文句を言うべきではない。
何故なら、始めっから分かっていて予約したのであるからだ。
ということで、評価としては、大いに満足ということであります。
因みに、今回は、コロナプランで、一部の料理は、予めセッティングされている。
そして、肉は、テーブルの上の肉を食べてから、追加を取りに行くというものだ。
それなら、始めっから、肉は、取り放題にしたらよいのではと思った。
でも、この方式になるまでは、いろいろな工夫の過程があるようで。
帰りの送迎バスの運転してくれたスタッフに聞いたら、6月1日の再開当初は、全部の料理を会席方式でやっていたそうです。
全部、テーブルにセッティングされている。
肉も、追加の肉は無くて、テーブルに置いてある肉だけ。
とはいうものの、肉がメインなので、いっぱい食べて欲しいと、その量も模索しながら、皿に山盛り盛り付けていたそうです。
その量が多すぎて、「誰が、こんな量食べるんや。」とお客さんから言われるぐらいだったそうだ。
素晴らしいですね。
お客が食べきれないぐらい盛り付けるなんて。
それが、凡の泊まる頃になって、肉の量を減らして、追加を取りに行くという方式に変えたそうです。
さらに、もう少ししたら、全面取り放題にするとのこと。
ホテルも、そうやって、模索しながら、お客さんに楽しんでもらおうと、いろいろやっているんですね。
素晴らしいですよね。
ホテルでは、新型コロナ対策で、マッサージ機も使用停止、バーも休止、その他のイベントも中止なので、お土産物屋を冷やかした後に、部屋に戻る。
畳もあるので、畳でゴロリを楽しんで、それから、ベッドでバタンQと寝てしまった。
そして、夜中の3時ごろ目が覚める。
折角だから、露天風呂にでも入ろうと思う。

コメント

  1. yukemuri より:

    凡蔵さん、メチャクチャ良い部屋じゃないですか~
    露天風呂付なんて一度も泊まった事が無いから非常に羨ましいですよ
    夕食の肉もなかなか良い肉のようですね
    それにしてもタンとかホルモンはお嫌いでしたか?
    意外ですね
    日本酒のラインナップも素晴らしいですね
    もはやバイキングとは思えぬ品揃いですよね
    こちらはたしか以前もブログで紹介していた宿ですよね
    自分もいつか泊まってみたいです

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    今回は、奮発して良い部屋にしましたよー。
    とはいうものの、コロナプランという格安のプランですけれどね。
    このホテルは、以前にも泊まったことがあって、やっぱり、その時に、部屋の露天風呂が気に入って、
    今回も、行ってみようということになったんです。
    前回は、ベランダのようなところに引っ付いた露天風呂だったのですが、今回は、そのスペースが
    かなり広くて、メチャ、満足しましたよ。
    ここに泊まるなら、絶対に、この部屋をおお勧めしますよ。
    他に、風呂の無い部屋もあるのですが、そこはオススメしません。
    というのが、大浴場というのもあるのですが、狭いんです。
    満足度は、天と地かもです。
    んでもって、バイキングは、楽しいですよね。
    しかも、飲み放題付き。
    安心して飲み食いできますよ。
    んでもって、ホルモンは苦手なんですよ。
    レバーとかもダメです。

タイトルとURLをコピーしました