平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(961)「結果オーライ」ラストツアー・金沢編。(4)

1月20日(月曜日)。
中島みゆきさんのラストツアー「結果オーライ」を見ている。
もう、ステージの上のみゆきさんは、それは、それは、美しくて。
ということで、ここからまた、曲名などのネタバレ的な事を書いたりするので、スクロールしてみてくださいませ。














4曲目の「浅い眠り」が始まった。
それにしても、今回の衣装は、女性らしい柔らかさのある表情を、みゆきさんから引き出してくれる。
そして、可愛いメイク。
凡は、歌を聴きながら、双眼鏡で、みゆきさんの笑顔を見ながら、メイクの泉沢紀子さんに、「ありがとう。」と声に出さずに、叫んでいた。
すると、曲は間奏に入って、その瞬間、メインのライトが消え、ブルーのライトに変わった。
青い光に染まるみゆきさん。
みゆきさんブルー.jpg(こんな感じに見えたんです。)
凡から見て、斜めになったみゆきさんの顔を見て、ドキリとした。
そのブルーのライトから浮かび上がるシルエットに、昔の若いころのみゆきさんのシルエットを見たのである。
凡は、若いころのみゆきさんは、勿論、写真やDVDを見て知っている。
でも、実際の若いころのみゆきさんを知らないのである。
だから、どちらかというと、今のみゆきさんが好きだ。
昔より、美しいと思うし、兎に角、今のみゆきさんの笑顔と言ったら、もう絶品だ。
それが、今、目の前のブルーのライトに浮かび上がるみゆきさんは、ドキリとするぐらい可愛い。
その時、凡は悟った。
昔のみゆきさんも、腰を抜かすほど可愛かったんだと。
浮かび上がるシルエットというか顔のラインで、美しいということは、骨や肉付きが美しいと言う事だろう。
そして、それが昔も、今も、変わらないということだ。
詰まり、不変の美しさである。
人は、年を取ると、顔が変わる。
この凡も、昔はハンサムだった。
そして、今は、老いさらばえた、汚れた凡で、愚な生き物になってしまった。
うん、ホントは、今もハンサムだけれど、まあ、話の流れからして、そういう設定にしておこう。
みゆきさんも、若いころと、今とでは、顔が違う。
世の中で変わらない者は、何ひとつない。
諸行無常である。
しかし、今のみゆきさんのシルエットから、昔のみゆきさんが見えるというのは、みゆきさんの美しさ、可愛さは、時間を越えて、そこにあるということだ。
詰まりは、時空を超えた美。
言い換えれば、絶対的な美なのだ。
凡は、その浮かび上がった若いころのみゆきさんに、こころ奪われた。
というか、コンサートが始まってから、今のみゆきさんにも、こころ奪われっぱなしなのである。
そんな「浅い眠り」が終わると、「糸」が続く。
「糸」という曲は、他の人が、よくカバーをしているので、中島みゆきさんといったら「糸」と言われるのだけれど、凡にとっては、ある意味、どうでもいい曲だ。
勿論、みゆきさんの曲で、どうでもいい曲なんて、何一つと言って無いのは当然なのだけれど、何と言ったら良いのか、みゆきさんを代表する曲じゃないと思うのです。
あれは、結婚式用に、まあ、「おめでとう」の代わりに書いた曲ぐらいに思う。
なので、その歌詞に深い意味はない。
なので、どちらかというと、みゆきさんらしくない曲だと思うのです。
だから、糸を聴いて、「いい曲ですね。」なんて言われると、返事に困っちゃう。
本当は、もっと聴いて欲しい曲が沢山ある。
とはいうものの、そんな凡のオススメの曲を聴いて、もっとみゆきさんが好きな人が増えたら大変だ。
特に、男性ファンが増えたら、嫌だなあ。
まあ、これは嫉妬なんだけれどね。
とはいうものの、この世に、凡とみゆきさん二人だけになっても、みゆきさんは、凡を選ばないだろうね。
と、みゆきさんの歌を思いだした。
しかし、どうでもいい曲なんて書いたけれども、それを、みゆきさんが歌うと、どうにも素敵な曲になるんだよね。
なるんだよねって変な言い方だけれど、もう、ウットリしちゃった。
「こんな良い曲だったんだね、みゆきさーん。」と、みゆきさんに甘えたい凡になってしまった。
糸が終わると、お便りコーナーというのかな、会場でみんなが書いたメッセージを読むコーナーだ。
ステージの向かって左側に、小さなテーブルが用意されて、放送作家と言う人と、一緒にコーナーを進める。
もちろん、凡は書いていない。
何故かと言うと、みゆきさんが、ステージでメッセージの名前を読んだら、みんな客席から、「はーい。」とか返事するんだよ。
あれは、凡には、恥ずかしくて無理だ。
でも、いろんな人のメッセージを聞くのは楽しいね。
それに、みゆきさんは、メッセージを読むのが上手いからね。
すると、福井の名物「ローヤルさわやか」というメロン風のソーダと「ビーバー」という揚げお菓子を差し入れした人のメッセージが読まれたのだ。
しかも、ステージに、その商品を持って来て、結構長い時間しゃべってた。
すぐに、あの人のメッセージだと分かった。
だって、さっき、入口でツイッターをしている福井の人から、貰ったものだったからだ。
さぞかし、客席で喜んでるだろうなと、凡も嬉しくなった。
んでもって、次の曲は、「ローリング」だ。
この曲は、歌い方が、やや男っぽくなるところが魅力的だよね。
最近は、可愛い声を出すのが、みゆきさんの中で気に入ってるのか、そんな歌い方をすることが多い気がする。
でも、やっぱり、ちょっと強めの歌い方をするみゆきさんは、大好きだな。
理屈抜きに、カッコイイよね。
このローリングを聞くと、以前、凡のブログに、時々、コメントを頂いたことのある女性の事を思いだす。
ガンになったって聞いて、それで、暫くして、月イチでハガキを読まれて、それから音沙汰が無いんだよね。
ちょっと心配してるんだ。
彼女を思いだすと、孤独の肖像とかも聴きたくなってきたな。
兎に角、カッコイイ曲は、凡も好きだ。
いや、みゆきさんに集中だ。
ローリングが終わると、また、お便りコーナーだ。
今度は、ステージに向かって右側にテーブルをセッティングしたので、さらに、みゆきさんとの距離が近くなった。
みゆきさんが、メッセージを読んで、ずっこけたりするのを見れて幸せだった。
んでもって、次の曲は、「流星」。
歌の中の、ナンバープレートの地名を歌う時の、みゆきさんの表情の可愛いことったら、もう、凡も、こころの中で、一緒に地名を歌っちゃいたくなったよ。
凡も、みゆきさんと一緒に、長距離バスに乗って、どこかへ行きたいなあ。
缶コーヒーを二人で飲みながらね。
トイレ休憩に、サービスエリアで降りたら、空気が冷たくて、吐く息が白いんだ。
凡は、「うーん。」と背中を伸ばすね。
すると、みゆきさんが、凡の脇腹を、細くて可愛い指先で、「ツン。」なんて、突く訳だ。
「キャ。」なんて、凡は女の子のような声をあげちゃうよ。
それを聞いて、みゆきさんは大笑いするね。
だから、凡は仕返しに、みゆきさんの脇腹を、「ツン。」なんて、突いちゃう。
すると、意外にも色っぽい声で「キャン。」なんて言っちゃう訳よ、みゆきさんがね。
んでもって、「あー、もう凡ちゃんたらー。」なんて、ちょっとフクレタ顔をするね。
そしたら、みゆきさんが、凡の脇腹を、また「ツン。」なんてさ。
すると、凡が「キャ。」
んでもって、凡が、みゆきさんの脇腹を「ツン。」ってね。
そしたら、みゆきさんが、「キャン。」なんてね。
そんでもって、「ツン。」「キャ。」「ツン。」「キャン。」、、、。
「お客さん、バスが出ますよー。」って、運転手が叫ぶ。
凡と、みゆきさんは、「はーい。」と大きな返事をしてバスに戻る。
そして、気が付く。
トイレ休憩で、トイレ行くの忘れてた。
果たして、次のサービスエリアまで、もつのだろうか。
って、また妄想してるじゃないか。
今は、みゆきさんのコンサートだ。
集中、集中。
次の曲は、「最後の女神」。
そして、「齢寿天任せ」。
ちょっと、記憶が曖昧なのだけれど、この歌の間だったと思うが、肩のヒラヒラの布を取った。
するとどうだ。
たった、それだけのことで、可愛らしいみゆきさんが、肩のラインを出しただけで、色っぽく変わった。
凡は、双眼鏡で、みゆきさんの肩のあたりから、シースルーになっている腕の部分を、ちょっとドキドキしながら見た。
可愛いみゆきさんも素敵だけれど、色っぽいみゆきさんも、大好きだ。
これで、第1幕が終わった。
一息つきにロビーに出る。
みんな、少し昂揚して、満足感につつまれた表情で、グッズなどを買っている。
凡もトイレを済ませて、席に戻った。
第2幕が始まる。

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