平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(959)「結果オーライ」ラストツアー・金沢編。(2)

1月20日(月曜日)。
金沢に着いた。
凡が、初めてにして、最後の、、、か、どうかは分からないが、職務質問を受けた屈辱的な街。
美術館でオブジェを写真に撮ってたら、近くにいた女の子のスカートの中を撮っていたと疑われたのだ。
その日は、たまたまオブジェしか撮ってなかったというか、人物の写真が1枚も無かったので事なきを得たが、もしその気はなくても、オブジェのバックに意図せず写り込んでいたら大変なことになっていたのだ。
それ以来、凡は警察が大嫌いだ。
とはいうものの、今は、ミニボンの母親の詐欺とか盗難で、いろいろお世話になっているので、大阪の警察は例外ということにしている。
取り敢えずは、ホテルに荷物を預けに行こう。
ホテルは、近江町市場の前にあるANAホリデイ・イン金沢スカイさんだ。
小雨が降っていたが、そのまま歩いて行った。
フロントは、16階だ。
エレベーターを降りると、フロントがあるのだが、デスクが2つあって、その前に椅子が置いてある。
座って、ゆっくりとチェックインをするようになっているのだ。
ちょっと、高級なホテルなのかなと期待が高まる。
そんな雰囲気な訳だから、凡もまた、ちょっと、よそ行きの口調になってしまう。
しゃべっている凡が恥ずかしい。
IMG_0611.JPG(この右手の格子の裏がフロント)
すると、もう部屋が用意できるので、今からでも部屋を使っても良いということなので、そのままチェックインをさせてもらった。
ANAホリデイ・イン金沢スカイ。
2泊3日、税込み9448円。
部屋は、まあ普通の広さで、バストイレも、そんなに新しくはない。
でも、ベッドメイキングとか、その他のセットアップが、ちゃんと綺麗にされているので、このホテルにして良かったと思う。
綺麗なフロントのお姉さんのススメで、IHGリワーズクラブというのに入会した。
無料だし、今日から特典も使えると言う。
まずは、特典のミネラルウォーターを貰った。
IMG_0603.JPG
IMG_0606.JPG
さて、まだお昼過ぎだ。
みゆきさんの入り待ちに行くと言うことも考えたが、ツイッターで、金沢はタクシーが通り過ぎるだけという情報もあったので、取り敢えずは、ホテルの近くを散歩して、お昼ご飯でも食べようと思う。
しかし、その前にだ。
やることがある。
凡は、最近、老化のせいもあるのだろう。
いや、それが一番の原因かもしれないが、コンサートの内容を、終わった瞬間から忘れていることがある。
勿論、ストーリーなどは、覚えている。
でも、肝心のみゆきさんの顔とか歌が思いだせないのだ。
あれだけ、目ん玉が飛び出るかと言うぐらいに双眼鏡で覗いていたみゆきさんの顔である。
終わって思いだそうとしても、おぼろげなのである。
これが凡にとっては、悲しくて堪らない。
あれだけ好きなみゆきさんを、あれだけ必死になって見たのに、その映像がぼやけているのだ。
どうなってるのかね、凡の脳みそは。
それに引き換え、石田匠さんの歌ってる姿や、バックにいる演奏者の表情なんかは、鮮明に覚えていたりする。
覚えていたいものを忘れて、別に覚えていなくてもよいものを覚えている。
どうにも不思議なのである。
とはいうものの、不思議がってばかりはいられない。
今回は、対策も考えてある。
ということで、物忘れを改善するとか、記憶力の維持にとか書かれているサプリを飲むことにした。
そんでもって、目も霞んでいるので、ブルーベリー。
さらに、脳の血流が促進されそうな、オメガ3系脂肪酸や、元気の出るビタミンBや、元気も出るし、記憶にも良いアホエンなど、そんなものを通常の3倍ぐらい飲むことにした。
それを、今日は朝から飲み続けている。
ホテルでも、とりあえず、飲んでおこう。
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後は、会場で、眠たくならないようにカフェインの飴をなめる作戦だ。
さて、ホテルを出ると、目の前に有名な近江町市場がある。
でも、金沢は何度も来ているので、その横手にある横安江町の商店街を歩いてみる。
商店街と言っても、ややひっそりとしていて、ポツリポツリと、ちょっと凝った店があるぐらいだ。
その途中で、うどん屋があったので入る。
加登長さん。
どうもチェーン店のようで、ただ昭和の雰囲気のあるお店だ。
凡が中に入ると、ポツンとテレビのスイッチを入れてくれた。
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みゆきさんのコンサートの前だから、ここは「力うどん 天かす抜き」を注文しようかと思ったが、もち鍋うどんと言うのがオススメのようなので、それを注文した。
金属の鍋には、もちと、高野豆腐、鶏の細切れ、かまぼこなどが乗っている。
所謂、鍋焼きうどんの餅入りバージョン。
やや甘めの出汁は、懐かしい味である。
ただ、お冷やの水が、金っ気がして、飲めなかった。
金沢の水道水は、浄水とか、どうなってるのかな。
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IMG_0625.JPG(普通のレジで打って、お釣りはレトロな機械で渡すシステム)
しかし、みゆきさんは、もう金沢にいるはずだ。
そして、昼食も食べる筈だ。
麺類が好きだと言う。
熱いうどんを「フーフー。」って、可愛い唇を尖がらかして冷ましているみゆきさんを想像したら、昭和レトロなうどん屋で、想像の中のみゆきさんのように、唇を尖がらかして、ニンマリと笑う気持ち悪い凡がいた。
お店のお姉さんが、凡の顔を見たが、凡は何食わぬ顔をして、唇を尖がらかしたまま、天井を見上げた。
金沢に来てるんだったら、どこのお店で食べてるんだろうね。
或いは、ケータリングなのかな。
そんなことを考えては見たが、まあ無駄な詮索である。
どうもね、うどんを啜りながら、みゆきさんとの距離を感じてしまった。
こんな気持ちの時に、可愛い女の人に優しくしてもらったら、もう、みゆきさんのコンサートなんて、ほっぽり出して、その女性と飲みに行ったりしてしまうかもだよ。
いいの、みゆきさーん、凡が、他の女性と飲みに行ってもさ。
目の前にいないみゆきさんのイメージに語り掛けてみたが、答えは返ってこない。
答えなんか帰ってくる道理はない。
だって、みゆきさんは、いないし、凡の事を認識すらしていない。
同じ金沢にいるのに遠すぎるね。
商店街を端っこまで歩いたら、またホテルまで引き返した。
ホテルで、コンサートの準備をして、15時頃ホテルを出た。
さっき、うどん鍋を食べたが、コンサートまで時間があるし、金沢名物の金沢カレーでも食べようかと思う。
近江町市場の地下にカレーのチャンピオンがあったが通り過ぎる。
んでもって、香林坊の方まで歩いて、ターバンカレーというのもあったが、以前に来た時の印象が、そんなにも良くなかったので、パスした。
もう、カレー屋は見つからない。
ふと、通りかかった喫茶店に、有名人の写真が貼ってある。
見本の写真のローストビーフサンドというのも、美味しそうだ。
ということで、中に入ることにした。
IMG_0628.JPG
カウンターで注文をして待つ。
店の客は、ほぼ欧米人だ。
待っている間にカウンターの中の様子などを、見るとはなしに見ている。
すると、年配の男性と女性がオーナーなのかな。
その女性の方が、スタッフの女の人や、或いは、途中で入って来た取引先の人に話をする口調が、どうも高圧的なんだな。
凡は、何が嫌かと言って、カウンターのお店に入って、店長とかが、下の物に、厳しい口調で怒っていたりするのを見るのが嫌なんだ。
どうして、楽しく食事をしようと店に入って来たのに、あなたのガミガミを聞かされなきゃいけないのかって、もう店を出ようかと思ってしまう。
こっちはね、それでなくても、毎日、仕事で高圧的に色々言われてるんだ。
休みの時ぐらい、こころ穏やかにさせてくれよ。
ビーフサンドイッチを食べたら、すぐに店を出た。
さて、ツイッターをされている人は、もう会場に入られているという。
凡も、会場に向かう。
石浦神社の横の坂道を上って行く。
途中に、金城霊鐸といって、金沢の街の語源にもなった水の湧き出る場所がある。
金運のパワースポットなのだが、行ったこともあるので通り過ぎる。
この建物かと思って見上げたところに通用口があった。
ここが出待ち場所かなと確認。
IMG_0633.JPG(会場入り口)
16時20分頃に会場に着いたら、もう既に入場の列ができていた。
ここで先ほどツイッターでやりとりをしていた方とお会いする。
お土産に、福井の名物の「ローヤルさわやか」という喫茶店で飲むソーダような飲料と、「ビーバー」というお菓子を頂く。
しかし、このローヤルさわやかと、ビーバーが、この後のコンサートのお便りコーナーで、そのツイッターの人のお便りとして読まれることになったのだ。
読まれた瞬間、「あ、あの人のお便りだ。」とすぐに解って、こちらも嬉しくなった。
それも、結構な時間、みゆきさんも遊んでるような感じで、喋ってたね。
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まあ、それは後の事で、到着した今は、凡はグッズコーナーの列に並んでいる。
パンフレットやトラベルポーチなどを購入。
んでもって、ガチャもやった。
IMG_0652.JPGIMG_0651.JPG
ここでカフェインの飴を4つなめる。
IMG_0666.JPG
あとは、会場前で、ブラブラしていた。
こんな時に、ツイッターをしている人を探そうかとも思うのだけれど、どうも、凡から話しかけるのも、どうしようかと思ってしまう。
ツイッターをやっている人とは、ツイッター上で話もしている訳で、どちらかというと会ってみたい気がするのである。
でも、考えて見たら、凡は会ってみたいと思っていても、向こうは、別に会いたいとも思わないなんてことがあるかもしれない。
そんなことを考えると、声を掛けづらいのだ。
それに、コンサートの前だ。
みんな、みゆきさんに集中したい時だものね。
ということで、会場で、ただブラブラとして、時間が来たので入場をした。
席に座って、パンフレットを、ちょっとだけ見て見る。
まただ。
ため息が出た。
パンフレットの中身は、みゆきさんの写真が何点も掲載されている。
これは、もう堪らなく可愛い。
そして、美しい。
ただね、その他に、みゆきさんの関係者の話が、これまた結構なページ数を割いて掲載されているのだ。
しかも、男性ばかりね。
みゆきさんについてさ、他の男性が、あーだ、こーだ、って言うのを聞くぐらい嫉妬心を煽るものはないのであって、読んでいても、ただただ、悔しくなるだけだ。
パンフレットの値段は、そのままでいいから、あの評論家か何かしらないが、そんな人の文章はのっけないで欲しい。
切実に思う。
とはいうものの、パンフレトは、みゆきさんもオッケーを出している訳だから、まあ、凡は気に入らないけれど、その敢えて気に入らないものを、4400円だして買うのも、また、みゆきさんを愛しているという証明の踏み石であるかもしれないので、ここは、笑顔を見せて、パンフレットを閉じた。
そうだ、今日の席だけれども、J列だった。
前から数えて10列目。
なかなか良い席だと思う。
さて、いよいよ始まるよ。

コメント

  1. yukemuri より:

    ANAホリデイ・イン金沢スカイに泊まられたんですね
    なかなか良い感じですね
    ちなみに1泊9448円ですか?
    2泊でって事はないですよね?
    近江町市場の近くなら、近くに色々お店があって便利でしょうね
    ローストビーフのサンドイッチ屋さんですが、客の前で取引業者などに高圧的な話し方をするなんて嫌ですね
    自分は昨日入ったラーメン屋は、店長らしき男と従業員のつけまつ毛バッチリのヤンキー的女従業員が楽しそうに大きな声でおしゃべりしまくっていました
    それはそれは大きな声で、何しろ店長は楽しくてしょうがないって感じでした
    食べ終わった客がご馳走さんでしたと言って店を出る時でさえ気が付かないのか知らんぷりしておしゃべりをし続けていましたよ
    出てきたラーメンはぬるい、麺が茹で過ぎ、まずいの三拍子揃っていましたよ
    餃子も熱々じゃなくて本当にガッカリしました
    どんなお店もお店の人の態度で美味しくもなり、不味くもなるって事でしょうね・・・

  2. ありがとう、ゆけむりさん。
    ホテルの値段なんですが、これが2泊の値段なんです。
    なので、1泊5000円弱。
    部屋も、それほど広くないし、設備も新しくないとはいうものの、やっぱり、ちょっと高級感というか、ビジネスホテルでも、何となく、満足感のあるホテルでしたよ。
    んでもって、お店の話ですが、店員同士が楽しく話しているのは、喧嘩しているより、良いと思うのですが、お客さんが、御馳走様とい言っているのに気が付かないというのは、もう、客商売の基本を忘れていますよね。
    まあ、メチャ可愛い子がスタッフで、店長が男だったら、気持ちは解るかもですが、たぶん、それを見た客は、離れて行くでしょうね。

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