平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩(941)。青春18きっぷで、剣山ユダヤの秘宝旅(2)

8月4日(日曜日)。
青春18きっぷで、徳島県の剣山に登る旅であります。
その往路、岡山で途中下車した凡は、竹久夢二郷土美術館を見学した。
んでもって、岡山駅まで戻って来たのだ。
さて、お昼ごはんでも頂こう。
と、岡山駅周辺を歩き回るが、お店を決めかねていた。
ただ、取り敢えず、トイレのビッグに行きたい。
駅前のビッグカメラのトイレをお借りした。
それにしても、どうして、こんな日に限って、凡の腸は、頑張ってくれているのか。
迷った挙句に駅の施設の中で食べようかと思ったが、どこも日曜日とあって満席だ。
そんな状況で、席の空いていた寿司屋に入る。
瀬戸内海のこの辺りの名物の鰆のメニューがあったので、さわら丼1296円と生ビール594円を注文。
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さわら丼は、鰆の身がしっとりと、脂も丁度良いぐらいに乗って、なかなか美味しかった。
ビールは、これはもう昼間から頂いて、贅沢気分を満喫した。
14時12分、岡山発、マリンライナー、高松行き。
ホームから、電車に乗り込むときに、順番に入って行くのだけれど、凡の前の2人組の女性が、ロマンスシートの通路の真ん中に立って、どうしよう、どこにしようという感じで、ずっと通路に立ったまま、動かない。
反対側のドアから入った人は、次々に、その女性の向こう側のシートに腰かけて行く。
凡の前の女性が立ち止まっているから、凡も立ち止まって、凡の後ろの人も、前に進めなくて、どうしよう状態になっている。
で、結局、2人組の女性は、目の前のシートを4人掛けにして座ったので、凡は、そのシートの残った通路側に座る。
どうにも、あたふたした乗車になった。
そこまで必死に座らなければいけないという気持ちもない。
でも、こんなシチュエーションは、結構、日常的にあるもので、早く座りたいと焦ってしまった凡が、誰もそんな風に凡を見てはいないだろうけれど、「座りたい人」みたいで、内心、恥ずかしかった。
シートに座ると、さっきの生ビールが効いてきたのか、ウトウトとしてくる。
しまった。
ウトウトしている間に、出会いのことを忘れている。
旅には、出会いがつきものだろう。
とはいうものの、今までの何十回と言う青春18きっぷの旅で、まだ出会いは起きていないのではありますが、今回こそは、起きそうな予感もするのであります。
折角の旅だ、目の前に女性が座っているというのに、何も起こってはいない。
まあ、2人で、仲良く喋っているので、話しかけるタイミングではない。
まあ、ウトウトの続きでもしようか。
15時05分、高松着。
次の電車まで、時間があるような、ないような。
高松に着いてから、もたもたしていたので、改札を出るには時間が足りなくなって、でもホームにいるには、やや長い。
構内の讃岐うどんでも食べるかと悩んだが、ホームに徳島行きの列車が停まっていたので、ホームの売店でわらび餅のシュークリームを買って乗り込む。
このシュークリームは、意外と美味しかった。
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15時45分、高松発。
途中、引田で、列車を切り離すというアナウンスが流れる。
ただ、凡はウトウトしていたので、聞き逃した。
先頭の1車両のみ徳島へ行き、後部の1車両は、高松に引き返すらしい。
引田についてから気が付いて、急いで先頭車両に移る。
引田を出ると、列車は、山の中を分け入るように走って、大きく左に、ひょっとしたら1周して、元の引田に引き返してしまうんじゃないかと思うぐらいに大きくカーブして走る。
カーブしてカーブして、阿波大宮駅に着いた。
特急待ち。
んでもって、阿波大宮駅を出たら、今度は、右に右にカーブして走る。
そしてまた、左へカーブ。
山間に敷かれた2本の鉄の棒に身体を委ねて進んでゆく。
実に楽しい。
18時28分、徳島着。
今日のホテルは、兎に角、明日の出発が早いので、駅から近いこと、それと値段で、アパホテルに決めた。
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ホテルに就いては、必要かつ十分で、ベッドもデュベルタイプで、ゆっくり眠れそうだ。
フロントのスタッフの男性の喋り方が、柔らかく、それだけで、ホテルでの時間が快適になる。
さて、フロントで、飲食店の地図を貰って、オススメなどを聞いて、夜の徳島へ出る。
昔来た時の印象とは違って、結構賑わっているように感じた。
今日は、まだ時間も早いので、街の散策は後にして、まず行ってみたいお店があった。
ツイッターをしている方から、徳島へ行くなら是非行ってみてはというアドバイスを頂いたカレー屋がある。
そこへ行こうと思う。
まだまだ、ツイッターなるものを理解していない凡ではありますが、旅に出て、こんな情報を頂けると言うのは、実に楽しい。
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駅前のポッポ街を行くと、その奥にカレー屋さん「だいきちカレー」さんがあった。
メニューを見ると、カレー以外にも、チョイ飲みが出来るメニューが揃っている。
これは有難い。
まずは、生ビール。
これが280円というのは、また更に、有り難いじゃないか。
アテは、チキンカツ230円。
しかも、チキンは、やや小振りだが、添えられているサラダは、ただキャベツを千切りにしただけじゃなく、透明の名前は知らないが海藻や、トマト、パブリカなどの色合いも考えられている。
しかも、つけ合わせのサラダに、ドレッシングが2種用意されていた。
店主の、お客に対する気持ちが伝わって来る。
もしこれが、職場の近くにあったなら、毎日でも寄り道したくなる価格だ。
気分良くなって、またビールを追加。
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さて、肝心のカレーだ。
ご飯の量を選べるのですが、これからまだハシゴをしたいので、1番量の少ない100gでお願いした。
トッピングは、極端なキノコ嫌いのミニボンがいては頼めないキノコを注文。
辛さを選べるとのことだったが、ノーマルで頼む。
キノコの歯ごたえも楽しく、またカレーも、毎日でも食べられる味付けになっていて、来て良かったと思った。
メニューの写真では、カレーのご飯が白ご飯になっていたのだが、黄色い色をしているので、サフランライスですかと訊いたら、ウコンライスだと教えてくれた。
会計をするときに、ツイッターで教えて貰ったと、その画面を見せたら、喜んでくれた。
ちょうど、阿波踊りの時期で、そこの公園で練習をしているので見に行ってはというので、店を出て行ってみる。
確かに、15人ほど集まってはいたが、練習はしてなかったので、そのまま夜の街に歩を進めた。
眉山の稜線が、暗い空にくっきりと見えて、月が出ていた。
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徳島のネオン街というのかスナック街というのか、そんなあたりも行ってはみたが、日曜日とあってか、ひっそりとしていたので、駅前に戻る。
駅周辺は、賑わっていた。
さて、ホテルで教えて貰った焼き鳥屋に行ってみたが、満席だった。
仕方なく、駅の方に向かって歩いていると、1人でも入りやすそうなカウンターメインの居酒屋があった。
看板に書いてある「大衆割烹」の文字も嬉しい。
割烹だよ、しかも、大衆だ。
ということは、料理も、いろいろあるのだろう。
カウンターも、空いているので、ギュウギュウに詰めて座ることもないかと入ってみる。
「安兵衛」さん。
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店内は、年代を感じる風情で、なかなか良い感じだ。
先ずは、焼き鳥のやわらか260円、いなりギョーザ350円を注文。
いなりギョーザは、うす揚げの中にギョーザのネタを入れて焼いたもので、初めての味だ。
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奥の席には、医大生の2人組が、結構お酒も進んで楽しそうだ。
お姉さんに、お酒のオススメを聞いたりしていたが、そんな酔っぱらいにも、お姉さんは手慣れた感じだ。
2階席もあるようで、鰻の注文が入った。
すると、カウンターの前に置いてある水槽から、うなぎを掬っで持って行った。
うなぎも、その場で調理するとは、見た目安い居酒屋かと思ったが、ちゃんと割烹の自負もあるのだろう。
そう思って店内を見ると、美味しそうなメニューも揃っている。
しばらくして入ってきた60歳ぐらいの男性が、彼もまたビジネスなのか観光なのか、地元の人ではない感じで、メニューを見て、骨付きモモを頼んでいた。焼き方も選べるようで、記憶ではガーリックを選んでいたかな。
やがてサーブされた料理を見ると、ボリュームがあって、それだけでビールを何杯も注文してしまいそうだ。
凡も、思わず壁のメニューを見ると、640円だった。
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凡は、イワシの酢味噌を追加。
和えてあるのかと思ったが、生のイワシに酢味噌を掛けたものだった。
これには、酒かと思ったが、後でラーメンでもいってやろうかと思っていたので、生ビールで頂く。
このお店は、なかなか気に入ったが、ラストオーダー21時15分、閉店21時30分
というのは、いささか早いのではないかと思うのでありますが、ただ、その時間で終わるというのが、割烹を貫いているという事なのかもしれない。
ただ、見た目は、どうみたって、古びた安い居酒屋なのではある。
ただ、閉店が早いというのは、ちょっと残念だが、開店が10時30分というのは、これはなかなか嬉しいかもしれない。
昼間というか朝から、一杯やれるのだから。
そろそろ閉店も近づいてきたので、店を出る。
会計の時に、レジの横を見たら、吉田類さんの酒場放浪記のテレビで取り上げられたという写真が置いてあった。
テレビで取り上げられたというだけで、良い店だとは言えないが、偶然にも、話題のお店に入ることが出来て、ちょっと嬉しかった。
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店を出るときに、ハッとした。
美味しいアテに、旅の旅情を感じながら、ビールを飲んで、ご満悦であったが、出会いを忘れていたじゃないか。
というか、女性が1人もいなかったから、出会い期待値ゼロというところか。
仕方がない。
しかし、こういう居酒屋的なところでも、最近は、若い女の子が出没するというじゃないか。
そういう居酒屋女子は、東京とか、そういう都会にしかいないのかもしれないな。
まだ、もう1軒ぐらい行きたいなと、ぶらぶら駅前を歩いていた。

コメント

  1. yukemuri より:

    鰆丼ですか?
    珍しいですね、自分は食べた事ありません
    生姜醤油で食べるのが徳島スタイルなのでしょうかね?
    どこに座ろうか迷っている女性2人組、なんか嫌だなぁ
    他の人の事を考えずに立ち止まり、後ろの人が席を確保できないなんて
    しかも4人掛けにして座るなんて、やっぱり周りが見えてないと言うか、自分の事しか考えないようですね・・・
    吉田類さんが来たお店に行かれたんですね
    良いなぁ~
    自分は一度だけ機内で類さんを見かけ、その時声を掛けました
    気さくな良い人でますますファンになっちゃいましたよ
    骨付きのモモ焼きは香川が本場で、今は四国の名物的なんでしょうね
    ガーリック焼きですか?これは絶対美味しいと思うのでいつか四国で食べたいですよ!

  2. 平 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    さわら丼は、なかなか美味しかったです。んでもって、これを食べたのは、一応、岡山市なんです。徳島へ行く前です。
    あの辺りの、海では、鰆が良く取れるそうです。
    んでもって、迷ってる女性は、旅慣れていないから仕方がないのかもしれませんが、凡の後ろの人が、どうなってんのと、凡の方を見たりするので、困ったです。
    で、4人掛け。まあ、目の前に女性がいると思えば、得したと思えば良いのかもしれません。
    吉田類さんに会われたんですね。
    で、気さくな人だったそうですね。
    いつか、居酒屋とかで会うことがあれば、楽しいでしょうね。
    吉田類さんが、来る前に、スタッフが下見をしに来たと、お店の人が言ってました。
    行き当たりばったりじゃないんですね。

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