平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(694)青春18きっぷで、釜山の旅。(12)

8月3日。
15時10分、岩国駅着。
岩国駅で降りたのは、理由があった。
なんて、意味ありげなことを書いたのですが、そんなに大した理由じゃない。
ラーメンを食べたかったのである。
15年ぐらい前だろうか、仕事で3、4回、岩国に来たことがある。
その時に、駅前のラーメン屋に入ったのですが、それが、妙に美味しかったという記憶が、頭のどこかに残っていた。
なので、広島への道中で、途中下車して食べようと言う計画である。
岩国に着くと、駅舎を改装工事していた。
また、イランコトをするもんだ。

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(昔の良い雰囲気の駅が、また1つ消えようとしている)
昔は、駅を出たら、すぐ右手にお店があった。
今はどうなっているのだろうと、改札を出て、ラーメン屋のあった方に歩いていくと、果たして、ラーメン屋は、凡の記憶に近い形で、そこにあった。
「寿栄広食堂」さん。

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お店に入ると、先客は2人だけだった。
入口で先に注文をして、お金を払う。
カウンターは無く、テーブル席だけのお店で、地元の人が、ちょっとお腹が空いたので、寄り道するというような感じのお店だ。
中華そば、600円。
そして、イナリ1個、150円。

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壁に、「油のトリプル、ダブルは出来ません」と書かれている。
そういえば、背油が美味しかった記憶があるが、その時は、背油をプラスしてもらったような記憶もある。
でも、そのサービスは、無くなったんだと思っていたら、後から来たお客が、「油多め」と注文をしていた。
油ダブルは、ダメだけれど、油多めは、オッケーなんだ。
その他にも、他のお客さんが、ネキ抜きとか、麺固めとか、いろいろ注文をしていた。

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さて、運ばれた中華そばは、甘味のある昔ながらの味で、背油が振ってある。
前は、もっと甘味(あまい甘さ)があって、濃厚だったように思うが、そんなの15年以上前の記憶なので、たぶん凡の間違いだろう。
でも、美味しさは、変わらなかった。
お店を出て、昔の記憶をもとに商店街などを歩いて見る。
もう亡くなった同じ会社の先輩と、一緒に行った寿司屋も、まだあった。
これも記憶だけれど、そのお店だと思う。
それにしても、人生は解らないものだと、あらためて思う。
亡くなった先輩も、凡と年齢は、1つか2つ違うだけだ。
それが、急に亡くなるんだもの。
凡も、いつどうなるものか。
さて、今日最後の列車に乗ろう。
駅に戻って改札を入るときに掲示板を見たら、発車までの時間がない。
小走りで列車に乗り込んだ。
15時58分、岩国駅発。
列車に乗ってから、時刻表で確認すると、土日運転の方の時刻を見ていたようである。
危うく乗り遅れるところであった。
16時50分、広島駅着。
市電に乗って、銀山町(かなやまちょう)で降りる。
今日のホテルは、「ホテルアクティブ!広島」さん。
朝食付き、シングル禁煙、税込み9504円。
今日は、少し値段高めのホテルである。
17時40分ごろ、チェックイン。

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(ホテル外観)
さて、ホテルアクティブ!広島さんについてだ。
まず、フロントの兄ちゃんは、接客は、笑顔なく事務的だ。
朝食会場の場所の案内などもない。
ただ、そういうことは部屋にある案内のカードに書いてあるので、部屋に入ったら、解るようになっているのだけれど、それなら、チェックインの時に、そう一言添えて貰ったら、初めての利用でも、安心なんだけれどと感じた。
部屋は、新しいホテルなのだろう、或いは、最近リニュアルしたのか、内装等も綺麗で、機能的に作られている。
なので、広くはないけれども、窮屈さはない。

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ベッドの横の携帯を充電できる小さなテーブルとかも、有り難い。
室内の細々とした説明、例えば、加湿器、目覚まし、テレビ、wifi、エアコンなど、大体わかるけれど、細かいところが知りたいなということの説明が、パウチしたカードで置かれている。
その説明のカードが、他のホテルに比べて、解りやすいし、知りたいことが、ちゃんと書いてある。

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(室内のリモコンなどの説明のカードが解りやすい)

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(ベッドの横にある携帯の充電の小さなテーブルが便利だ)
バスタブも、楕円形にしてあるのが、狭いスペースの割に使いやすい。
というような感じであるが、兎に角、全体的にスタイリッシュである。
さて、広島の夕食を食べに行こう。
ホテルのある銀山町は、繁華街にも歩いて行くことが出来る。
しかも、道も解りやすい。
ブラブラと、お店を見ながら、歩くのだけれど、店が多すぎて、なかなか決まらない。
この中華料理も良いなと思って、目星を付けておいて、後でまた来てみたら、お客でいっぱいだったり。
良さそうだなと思って入ったら、満席だったり。
煙がもうもうと店外に吹き出している焼き鳥屋に入ったら、オバチャンが、空席があるのに、入口でほったらかしだったりと、どうもフラレてばかりである。
仕方がないので、地元のお店は諦めて、三越百貨店の屋上のビアガーデンに行くことにした。
まだ、今年はビアガーデンに行っていない。
飲み放題、食べ放題で、3100円。手ごろな値段である。
会場に上がると、屋根のある椅子は、90パーセントぐらい埋っていた。
ビアガーデンらしく、仕事帰りなのだろうか、グループが、ワイワイガヤガヤ、大声でしゃべっている。
まあ、これはビアガーデンなんだから、場の雰囲気だ。

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4人掛けのテーブルを案内されて、一人寂しく飲もうかと思って、ビールを取って席に戻ったら、隣のテーブルに、65歳を超えた男性が1人座っていた。
ビールを何杯か飲んで、追加を貰いに行ったときに、たまたま、隣の男性も同じようにビールを貰いに行かれていたので、凡の方から、「よく飲まれますね。」と、声を掛けた。
そこから、テーブルに戻ると、テーブルは別々だけれども、話をするようになる。
オッチャンは、定年退職をして、好きなバスケットボールの試合を、1人で全国見て回っているそうだ。
その日は、広島では、ちょうど中国総体というのをやっている。
凡の泊まったホテルも、その関係者が泊まっているので、コインランドリーが、全部使われていた。
そんでもって、そのオッチャンは、いつも1人で出かけて、夕食は、どこへ行ってもビアガーデンに行くそうです。
「美味しいビールを飲んで、美味しい料理を食べれるからねえ。」と言って笑った。
なんでも、外国にまでバスケットボールの試合を見に行かれるそうです。
そして、私も1人で旅行をしているという話をしたら、夫は、外に出来るだけでかけて、奥さんに、自由な時間を作ってあげなきゃいけないと力説されていた。
だから、オッチャンも1人で、旅行に行くんだと。
そんな、話をしていたのですが、凡も7杯ぐらいジョッキを開けたら、もうそろそろ切り上げた方が、明日の体調に良さそうだ。
なので、オッチャンに声を掛けて、先に出た。
凡が、帰る時にトイレに行って、後ろのテーブルを振り返ったら、オッチャンは、もう帰ってしまっていた。
オッチャンも帰りたかったけれども、凡のために、付き合ってくれていたのだろうか。
それなら、申し訳なかったな。
ホテルへの帰り道に、酔っぱらってミニボンに電話をしたら、「明日の朝は、オエー、オエー。」と、二日酔いを予告されたが、大丈夫だった。
最近は、めっきり飲めなくなったけれども、飲めるときは、大丈夫なんだよね。
何となく、分かるんだよね。

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コメント

  1. ゆけむり より:

    食べたいラーメンの為に、岩国で途中下車ですか?
    これぞ自由気ままな旅って感じで、実に良いですね!
    広島のビジネスホテルはちょいとお高めですね
    にもかかわらずフロントの方は愛想が無いとは、これはいただけませんよね
    やはり宿の第一印象ってのがありますから、フロントが感じ良いのと悪いのとでは全然違いますからね・・・
    夕飯のお店探しでは満席だったり、案内のおばちゃんがダメだったり色々あったようですね
    入ってきた客をほったらかすようなお店は、総じて良くないってのが相場です、入らなくて正解だったと思いますよ
    ビアガーデンに突撃したんですね
    一人旅のオッチャンと隣同士になり、ビールをかなり飲まれたようですね
    二日酔いにならなかったようですが、釜山で買った薬が効いたのでしょうか?

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    岩国のラーメン屋は、15年以上前の記憶をもとに訪ねたのですが、まだそこにお店があったことが嬉しかったです。
    それだけの昔のことを覚えていたのは、その当時食べた時の印象が強かったのだと思うのですが、今回、食べてみて、
    味自体は、記憶とは少し違ったのですが、それでも美味しかったです。
    ホテルは、そうですよね。
    フロントの対応で、印象が随分と変わってきますよね。
    スタイリッシュでカッコイイというのは、事務的でツンとしているものだと、とスタッフは思っているのでしょうか。
    優しい接し方でも、スタイリッシュになれるんですけれどね。
    夕食は、これまた、私の優柔不断が出てしまったようです。
    決められない。
    それで結局、ビアガーデンになりましたが、これはこれで良かったのかもです。
    そんでもって、二日酔いは、大丈夫でした。
    最近、ビールを最初に流し込んだときに、「アー、美味い。」と感じる時と、「あれ、あまり飲めない」と感じる時があるんです。
    飲めないと思った時は、だいたい次の日に残ってしまいます
    とはいうものの、美味いと感じても、二日酔いになることが多いですが。
    今回は、釜山の二日酔いの薬は飲まなかったです。
    韓国に行かないと買えないので、始めは二日酔いでも、日本の薬から飲むんですね。
    それで、これはちょっとダメだなと思うときに、韓国の薬を飲みます。
    まあ、思い込みかもしれませんが、韓国の方が効くような気がします。

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