平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(668)消去法で決まったインドの旅。(14)

6月18日。
無事ムンバイに移動して、ザ・タージマハール・パレスでくつろいでいる。
極楽である。
さて、今日の夕食は、どうするかである。
さっき、ホテルの周りを散歩しながら、レストランを何気なく探してみたが、いくつか雰囲気の良いお店があった。
しかも、ニューデリーに比べたら、はるかに「ちゃんとしていて」、安心感もある。
とはいうものの、どうもカレーを食べたいと思わない。
下痢のせいだ。
下痢のせいで、食欲があまりない。
というか、あっさりしたものが食べたい。
それに、凡にはある計画もあった。
というのは、こんな高級ホテルは、滅多に泊まるわけじゃない。
なので、こんな機会に高級ホテルのレストランに入ってみるのも、いいんじゃないだろうかと。
ホテルの1階に「Wasabi BY Morimoto」という和食のレストランがある。
ここにしよう。
ホテルの中なら、万一、下痢が悪化しても、トイレに駆け込める。
なので、決定。
Wasabiに行くと、内装は和食を全く感じないモダンな感じである。
店内に、エレベーターがあって、2階に上がれと言う。
すると、そこに寿司のカウンター、鉄板焼きのカウンター、そしてテーブル席がある。
凡は、寿司のカウンターを案内される。
日本料理と言っても、内装も和のイメージではなく、スタイリッシュに仕上げているのは、アメリカが発祥のお店だからだろう。
店名の「by Morimoto」というのは、料理の鉄人というテレビ番組のアメリカ版で、人気が出た森本正治さんのことで、現在は、アメリカを中心にお店を展開されているようです。
そんな有名店のカウンターに座る凡。
まずは、飲み物を聞かれたので、ビールを注文。
下痢ではあるが、ここでビールを飲まなきゃ。
トイレにも直行できる訳だしね。
でも、普段より、かなり慎重に喉を通す。
そして、メニューを検討。
寿司を見ると、1貫の値段が半端なく高い。
カジュアルな単品もあるのだけれど、ディナーのこの店内の雰囲気で、それだけを注文するのは、逆に勇気がいる。
迷っていると、最初のページに、「OMAKASE」と書かれたページがあった。
値段を見ると、7425ルピーである。
日本円に直すと、1万円を超えるか。
ただ、これが1番この雰囲気に居やすいチョイスである。
と思って、おまかせを注文した。
ただ、今、1万円を超えるかなんて書いたのだけれど、実際は、インドの税金は半端なく高く、これに20~25パーセントの、税金などが加算されるので、想像以上に高くなってしまう。

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それまで、スタッフに英語で注文していたのですが、目の前のカウンターの向こうには、どう見ても日本人らしい板前さんが調理をしている。
それに、どうもお顔をテレビか何かで拝見したような記憶があった。
なので、そう話しかけたら、テレビには出ていないということだった。
人違いだったのかなあ、凡の記憶もあいまいなので。
そんなことから、この板前さんと言うかシェフと話が弾んで、インドのことを、いろいろお聞きすることができた。
始めは、無口な人だと思っていたら、お話も楽しい人で、何日間かぶりに日本語で、ほとんど店内にいる間、おしゃべりを楽しませていただいたのであります。
シェフとの話で、凡が下痢をして体調を崩しているという話をしたら、それは食べ物のせいだと言う。
シェフも、仕事が終わって、インドの仕事仲間と、ちょっと食べに行ったりすることがあるそうですが、その辺のレストランに入ったら、必ず、お腹を壊すそうです。
炎天下、食材を冷蔵もしないで、トラックの荷台に乗せて、何時間も運んでいるぐらいの衛生状態だから、日本人が食べたら、絶対、腹にくるそうだ。
不衛生だし、食材が傷んでいても、香辛料で解らないそうです。
この日本料理レストランでは、魚は、毎日、日本から空輸しているそうです。
だから、寿司の値段も結構高くなるんですよね。
それと、ムンバイの人は、前にも触れたけれども、穏やかだそうです。
シェフは、このレストランの創始者の森本さんに雇われて、日本からムンバイに、9か月前だったかな、来られたそうで、他のスタッフは、このホテルの従業員、詰まりTATAの従業員とのことらしいです。
シェフは、客室の使っていない部屋で寝泊まりしているとのことで、部屋を聞いたら、凡と同じ階だった。
それだったら、快適ですよね。
その他にも、空港までのタクシーの金額の話や、賃金の話などをしていただいた。
料理については、日本人から見たら、不思議なところもあるけれど、それはまた、スタイリッシュな日本食レストランには、合っているのかもしれない。
マグカップに入った味噌汁を、レンゲで飲むのも、何か楽しかった。
ここで、コースの料理を順を追って紹介します。

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さて、結構ゆっくりと頂いて、お勘定である。
こんなレストランでは、やっぱりチップが必要だろう。
泊まっているホテルなので、サインをすれば良いのだけれど、その時に、会計のフォルダーにいくらか挟むのだろうか。
ガイドブックなどによると、20パーセントぐらいという記載もある。
どうしたものかと思っていたら、目の前に日本語が解るシェフがいるじゃない。
ここは素直に聞いてみよう。
すると、シェフは、チップと言うのは、気持ちだから、要らないと思えば渡さなくて良いと言う
それに、ホテルは、サービス料も取っているので、この日本食レストランも、チップを渡さなくて良いと言ってくれた。
サインだけしたらいいと。
そういわれれば、こちらも安心だ。
言われるままに、お礼を言って、お店を出た。

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(シェフと記念撮影)
部屋に戻ったら、シャワーをして、ベッドにゴロンと寝ころぶ。
やっぱり、真っ白いタオルと、真っ白いシーツは、気持ちいい。
明日の、予定を考えながら、ゆっくりと高級ホテルを楽しんで、寝た。
さて、次の日の朝。
ゆっくりと起きて、シャワーをする。
バスタオルの大きさに、高級ホテルを感じる。
そして、やっぱり、真っ白いタオルは気持ちいい。
何しろ、ニューデリーのホテルのタオルは、糸がほつれた薄い灰色だったからね。
そして、トイレへ。
まだ、下痢は治っていない。
昨夜のビールのせいだろうか。
さて、朝食でも食べに行こう。
このホテルは、朝食がセットで付いている。
1階の、レストランへ行く。
会場は、空いていて、窓際の席に案内される。
料理は、インド料理もあり、西洋料理もある。
ただし、夕食のような重い凝った料理ではなく、あくまでも朝食だけれど、それでも、高級である。
近くのテーブルにいた中国の5人組の女性は、ホテルのスタッフに感想を求められて、「エクセレント!」と喜んでいた。
凡は、フルーツと、料理をひと揃え、そして、昨夜、日本料理のシェフが、ホテルのパンが美味しいと言ってたので、それは必須だ。
レストランのスタッフも多くて、凡のパンが無くなれば、取ってこようかとか。
他に何か要らないかとか、オムレツは要らないかとか、兎に角、気を遣って話しかけてくれる。

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ゆっくりと、朝食も頂いたら、レストランを出る。
折角だから、ホテルの中を散策してみよう。
アーケードはあるけれど、ショップはそれほど多くはない。
このホテルに泊まった有名人の写真が飾ってあった。
みゆきさんは、ないかなと見たが、無かった。
それはそうだろうね。
オバマさんや、チャップリンさんなど、有名人の写真があった。
このホテルは、呼び方は違うかもしれないけれど、本館と新館があって、凡が泊まっているのは、新館だ。
でも、これは雰囲気だけれど、本館の方が昔からの部分なので、どちらかというと、高級だ。
部屋は、どう違うのかなと、知りたくなった。
その、本館の1階には、プールがある。
泳いでいる人は、少なかったが、どうにもリゾートの雰囲気が、それも高級な雰囲気が、醸し出されていて、半日ぐらいここで寝そべっていたら、最高だろうなと思う。
泳いでみたかったが、言い出せなかった。

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(ホテルのプール)

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(プールサイドの廊下)
さて、部屋に戻って、外出の準備でもしましょうか。
今日は、ムンバイをブラブラ、散策である。

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(朝刊も、オシャレな袋に入って、ドアノブに掛かっていた)

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sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント

  1. ゆけむり より:

    え~~~、インドで和食ですか???
    体調の事もあるとはいえ、凡蔵さんがインドで和食とは信じられません
    しかも高級和食とは
    う~ん、1万円越えですか?
    例え体調がイマイチでも現地の食にチャレンジするものだとばかり思っていましたが、インドの事を知っている板前さんと会話を楽しみながら食べる和食も非日常
    非日常と言う事では、これはこれでありなんだと思えるようになりました
    でも個人的には値段がネックかな・・・
    朝食もかなり豪華で係りの人も多く、けっこう気を使ってくれたみたいですね
    自分はこんな高級なホテルは慣れていないので、ちょっと場違いかなと焦っちゃう気がします
    なんせ最近は高級と呼ばれるものには一切縁がありませんのでね・・・(^_^;)

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    そうなんですよ。
    気持ちが折れました。
    というか、食べる気がしなかったんです。
    ホテルの周辺には、雰囲気の良いお店もあって、ここにしようかななんて思っていたんですが、どうも食べれる自信がなくて。
    それと、1度高級ホテルのレストランというのも経験して見たかったんです。
    それで、ホテルのインド料理のレストランで、ちょっと高級なインド料理とも思ったのですが、それも頭では食べたいと思っているのですが、気持ちというか体調が、やめとけと私に訴えているようで。
    なので、結果、和食と言うことになりました。
    お店に入ると、メニューの値段を見て、想像以上に高かったので、どうしようかと思ったのですが、半分、ヤケクソで、エイッっていう感じで、注文しましたよ。
    ただ、楽しいことは、楽しかったです。
    枝豆が、恭しくお皿に乗っていたり、ほんのちょっとのマグロが、氷を敷き詰めたさらに乗っていたり、これがアメリカ流と言うか、インド流の和食なんだなあって。
    それに、シェフといろいろ話もできましたしね。
    それと、朝食は、冷静に考えると、それほど多くはありませんが、全体が醸し出している高級感で、何か上等に感じてしまうんですよね。
    ゆけむりさんが、こだわってられる玉子専門の人もいましたよ。

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