平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(667)消去法で決まったインドの旅。(13)

6月18日。
インドのムンバイにある高級ホテル。
「ザ・タージマハール・パレス」
このエアコンの適度に効いた、高級な空間の中で、凡は何をするともなしに、その滅多に泊まることのない高級ホテルの高級感を楽しんでいた。
そして、思い出したように立ち上がり、トイレに駆け込む。
下痢だ。
まったくもって、下痢が治っていない。
日本から持って来た正露丸も、まったく効かない。
正露丸、破れたり!
この下痢の原因って何なんだろう。
便器に座って、右肘を左の膝に乗せ、その右の手首に凡の顎を乗せる。
「考える凡」。
いくら考えたって、治らないものは、治らないのである。
さて、折角だから、ホテルを出て、周りを散歩でもしてみよう。
ホテルの斜め前には、有名なインド門がある。
取り敢えずは、行ってみるか。
インド門の入口にセキュリティチェックのゲートがあって、くぐるのだけど、ものすごい人なので、ほとんどチェックしていないのじゃないだろうか。

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(インド門からでる船)

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中に入ると、これまたものすごい人である。
観光客は、インド人が多い。
このインド門をバックに、写真を撮る商売の人が、これまた沢山ウロウロして、凡にも声を掛けてくる。
ここで気が付いたのだけれど、デリーだと、しつこく話しかけてくるのだけれど、ここムンバイでは、断ったら、意外とアッサリと諦めるのである。
それなら、1枚の写真もそれほど高くないので、記念に撮ってもらってもよかったかなと思う。
人間の心理とは不思議なものである。
このインド門からは、エレファンタ島という小さな島へ船で、1時間ぐらいで行くことができる。ヒンズー教の石窟寺院で有名らしいが、凡は、予定はしていない。
さて、インド門を見たら、ホテルの周りを大きく1周してみよう。
ホテルの前の海岸では、観光客が海を見ながらくつろいでいる。
遠くに船が見える。
どこからきて、どこに行くのだろう。
アラビア海に浮かぶ船を見ていたら、浮かれた観光気分の凡ではありますが、インドまで来たことが、特別な旅であるように思えて、センチメンタルな気持ちになってしまう。
たた、海岸の海の色は土色をしていて、少しばかり怖かった。

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(インド門から見たホテル)

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(ホテル周辺)

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(ホテルの前からは、観光客相手の馬車が出ている)
ホテルから少し歩いて、横の路地に入ると、道路の脇に街路樹が茂っていて、何とも雰囲気が良い。
それに、ムンバイは、どこか落ち着いた空気が流れている。
ここなら住めるなと思った。
ただし、この暑さだけは、閉口であるが。
どうにも、この路地の街路樹と建物の雰囲気が気に入ってしまって、路地を何本も歩き回ってしまう。

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(ホテル周辺の路地)
少し広めの道路に出ると、両脇にお店が並ぶ賑やかなところに出る。

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(少し賑やかな道)
ここで
ムンバイで初めて、詐欺というか、騙そうとする人に会う。
凡が歩いていると、若い男が声を掛けてきた。
見た目が、明らかに変だ。
凡が無視して歩いていると、また大きな声で何か言ったので、振り返ると、「違う、違う、耳に何かついている。」というようなこと、ジェスチャー交じりに言う。
そして、凡の足を止めて、凡の耳を触ろうとする仕草をした。
凡も、一瞬、耳を確認するように触りかけたが、そんなものは付いていないし、そんなことであんなに大きな声で呼び止めたりしないだろう。
その時に、凡は何かに書かれていた、詐欺の手口を思い出したのである。
こんなやり方で、人の足を止めて騙す人がいることを。
ふと、男の手を見ると、針を持っている。
これは、近づかない方が賢明だと思い、そのまま無視して立ち去った。
それにしても、普通に声を掛けるのじゃなくて、声を掛けるのにも、やり方があるだろう。
こういうやり方は、凡は嫌いなので、そのまま無視して、良かったと思った。
とはいうものの、このムンバイの、物売りや、物乞いの人は、デリーの人と、明らかに違う。
デリーは、本当にシツコイし、断っても断っても付いてくる。
なので、無視が1番だ。
でも、このムンバイでは、断ったら、意外とアッサリ諦めてしまう。
たまに付いてくる人がいても、それもすぐ諦めてしまう。
というか、騙そうとする人が、デリーを経験していると、いないと錯覚してしまうぐらいだ。
なので、すごく精神的に楽なのである。
後で、日本食のレストランに行ったのですが、そこの日本人のお兄さんが、ムンバイの人は、穏やかだと言っていた。
それを聞いて、そうなんだと納得をした。
ムンバイは、都会だけあって、オシャレなお店も多い。
また、有名なブランドのお店もある。
とはいうものの、ミニボンは、お土産は要らないというので、それに、ブランド物も興味がないので、ウインドウショッピングだけを楽しみながら歩く。
ただ、凡は歩きながら、あるお店を探していた。
薬屋さんである。
インドの下痢は、インドの薬が効くのかもしれない。

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(ファーマシーの文字が目に入った。)

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(ビルの中はスーパーマーケットのよう)

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(薬局があった)
そんな散歩の中で、ファーマシーと書かれた看板を発見。
何かの古びたビルの中にあるようだ。
その薬屋があるビルに入ると、スーパーマーケットのようなお店があって、その一角に薬屋さんがあった。
そこで、アイフォンの翻訳で、下痢を英語に直して伝え、またお尻からジャーっと出ているジャスチャーをして説明をする。
すると、それで解ったようで、それを「ストップ」させたいんだなというようなことを、オッチャンが言った。
そこで、下痢の飲み薬2種類と、たぶん栄養を補うジュースのようなものを出してくれた。
下痢の薬一式。小分けで売ってくれて、128ルピー。
それと、もしかしたら、暑い外と、エアコンの効いた部屋を、行ったり来たりしているので、風邪をひいたのかもしれないと説明して、漢方的な風邪薬を貰う。1ビン202ルピー。

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(下痢の薬)

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(風邪の薬)
このお店の入っているスーパーのようなお店は、ビルの1フロアなのですが、出入口で買ったものとレシートをチェックする。
その為の若い男の子が3人ぐらい出口の机に座っていた。
そして、ATMがあったので、少しキャッシュを引き出そうと思ったが、500ルピーか1000ルピー札しか出せない。
凡が欲しいのは、100ルピー札だ。
なので、500ルピーを2枚だけ出した。
インド門も行ったし、ホテルの周りも散歩したし、薬も買えたので、ホテルに戻ることにした。
それにしても、ムンバイはイイ。
路地の街路樹の木陰を吹き抜ける湿った空気とコロニアルな建物。
歩いているのが楽しいのである。
フロントで、さっきのATMで出したお札を、100ルピー札に換えてもらう。
部屋に入って、薬を飲む。
果たして、インドの下痢には、インドの薬なのだろうか。
少し、楽しみではある。
部屋に入ると、そこはインドじゃない。
すべてが快適だ。
少し、ゆっくりとすることにした。

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(部屋に帰ると、ベッドの上のクロスが外されていて、使い捨てのスリッパの白い箱がベッドの横に置かれていた)

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(部屋に戻ると、アイパッドなどの私物の下に、白い紙が敷かれていた)

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sansanpopo@tairabonzou.jp
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コメント

  1. ゆけむり より:

    天下の正露丸も効かないインドの下痢とは、相当なんですね
    う~ん、恐ろしい・・・
    しかし針を持った男はどんな手口で騙そうとしていたんでしょうかね?
    耳にチクッと刺し、その隙に金品をってな感じだったんでしょうかね???
    凡蔵さん、アイフォンの翻訳機能を使ったところまでは良いですが、下痢を英語に直して伝え、またお尻からジャーっと出ているジャスチャーは強烈ですね
    これはちょっと真似できませんよ(笑)
    それにしても下痢止めが効いたのか効かなかったのか非常に気になりますね
    おやっ?外出中に部屋の片づけ?ですか?
    どなたかが入られたようですが、ルームクリーンの時間帯ではなさそうだし、なんだかちょっと貴重品とか出しておけないですね・・・
    ところで気温はデリーとほぼ同じぐらいなのでしょうか?

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、ゆけむりさん。
    そうなんです、正露丸玉砕です。
    日本を出るときに、今までは持って行かなかったのですが、インドと言う理由で正露丸を持っていったんですね。他にも下痢止めがあったんですが、正露丸が1番効くだろうと思って。でも、ダメでしたね。
    ただ、腹痛がないのが、今でも不思議なんです。
    日本人レストランのシェフによると、食事だと言うことなんで、カレーを止めて、現地の薬を飲んだら、日本に帰る頃に治りました。ただ、カレーは止めたのですが、路上で売っているアイスクリームなどは、食べてしまいました。新婚旅行での下痢と合わせて考えると、油じゃないかなと思います。水もダメだと思うのですが、油が合わない時は、きついですよ。
    針を持った男は、怖かったですよ。
    耳に何かついていると言って、呼び止める手は、随分前に、ガイドブックに載っていたのを覚えています。
    20年ぐらい前からある手じゃないでしょうか。
    (続く)

  3. 凡蔵。 より:

    下痢のジェスチャーは、これは必要じゃないですか。
    言葉だけじゃ、どのぐらいの下痢かも判らないし。
    そのお陰で、私の切羽詰まった状態が伝わったようです。
    飲み方とか、親切に教えて貰えましたよ。
    それから、これまた日本人シェフに聞いた話によると、このホテルでは、1日に2回、部屋のチェックをするそうです。
    午前中のベッドメイキングとかの時と、夕方のイブニングサービスもあって、部屋に誰もいないと勝手に入って、いろいろやってくれるそうです。
    なので、変な話、シャワーとかしていて、気が付かなかったら、裸を見られたりすることもあると言ってましたね。ただ、部屋に入ってほしくない時は、赤い房があって、それをドアノブに掛けておけば入ってこないそうです。
    そんでもって、気温は、デリーの遺跡が1番暑いですね。何しろ日を遮るものもないし、石が熱を持ってしまっているので。それから次がでりーの街中です。
    ムンバイは、デリーより南にありますが、気温はそれほどでもなかったです。街路樹もありますし、木陰もあるので。ただ、海が近いので、湿気は半端ないですけど。
    気温も、気持ちも、ムンバイの方が、はるかに快適です。

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