1月25日午後2時30分ごろ。
泉佐野から歩いて20分ほどの海沿いにある魚協の青空市場の2階にある食堂「イルカ」さんで遅めのランチを食べていた。
穴子の天丼だ。
丼の上にドンと1本乗っかった風情はひとり旅の中年をも「わーい。穴子だ、穴子だ。」なんて叫んだりして子供たらしめるものがる。
(アナゴ丼850円)
(イルカさんは青空市場の上にある)
外は寒いのだけれど、ガラス越しの日が暑い。
南海の泉佐野駅から、海がこんなに近いとは思わなかった。
それにしても、凡は何をしているのだろう。
みゆきさんのコンサート一会を見に行くために家を出たはずなのに。
などと、穴子丼を食べながら思うのだけれど、その原因は凡にあるのであります。
みゆきさんのコンサートは、26日だ。
普通なら、26日の朝に家を出て東京へ向かうはずである。
はずなのではるけれど、凡は泉佐野にいる。
そしてアナゴ丼を食っている。
詰まりは、凡のウッカリが原因なのだ。
いつもはANAを利用して東京へ行っていたのですが、昨年ジェットスターを利用したら5000円ぐらいで行けたので、今度はピーチを使って行ってみようと思ってネットで調べたら、何と手数料込み片道3340円で行けることが分かって、すぐに予約したのです。
そんでもってその後、関空までの電車の時間を見たならば、始発を利用しても間に合わないことが分かったのであります。
とはいうものの、凡がピーチで予約したのは、変更も何もできない一番安いプランだ。
さて、どうしますか。
関空のベンチで寝るか。
いや、それでは肝心のみゆきさんのコンサートにヘトヘトで参加することになってしまう。
悩んだ末に、ピーチ利用のための泉佐野1泊と相成った次第でございます。
それにしても、ウッカリでしたね。
とはいうものの、凡はもともとウッカリだ。
それでいいんだ。
世間ではウッカリ者を馬鹿にすることがまかり通っている。
しかしね。
考えてみると、ウッカリ者は社会にとって必要欠くべからざる存在なのだ。
あの、ドラマ水戸黄門を見てみるといい。
あのドラマで必要欠くべからざる人物と言えば誰か。
まず、水戸黄門は絶対に必要だろう。
黄門さんがいなきゃ、ドラマ水戸黄門は中々にややこしいことになる。
しかし、助さん格さんは2人もいるだろうか。
あれだけ強いんだから、1人でもいいはずだ。
風車の弥七に至っては、あれは格好良すぎるよね。
天井から現れたりしてさ、しかも結構重要なネタをどこかから仕入れてくるんだね。
それに風車のかんざしに手紙を結びつけて投げたりするんだ。
凡はあれを見るたび、あの風車の空気抵抗はどうなっているんだろうと、作り話のお決まりだとは分かっていても、首をひねりながらも、風車が飛ぶ可能性を探ってしまう。
果たして可能なのかと。
とはいうものの、風車の弥七はどうしても必要だとは思えない。
それに比べて、うっかり八兵衛はどうだ。
あのドラマに八兵衛が出ていなかったら、寂しいよ。
もうストーリーが淡々と進んでいってさ、いつも30分ぐらいには事件が解決しちゃうんだ。
これじゃ視聴率取れないよ。
詰まりはである。
ドラマに水戸黄門は、水戸黄門と助さんか格さんのどちらか1人。
そしてうっかり八兵衛の3名いればいいのである。
そして八兵衛がいなかったら、非常に寂しいということである。
それだけウッカリ者というのはドラマにとって必要かくべからざる存在であるのであって、これは何もドラマに限らず、この現実社会でも当てはまるのである。
なのであるけれども、1人重要な人物を忘れていたなあ。
由美かおるさんである。
あのドラマには、これは水戸黄門以上に重要な役割を果たしている。
入浴シーンだ。
世のお父さんは、あのシーンを楽しみにしている。
詰まりは、ドラマも然り、現実社会も然り、美人のお色気は、これは絶対に外しちゃいけないものである。
そして、こんなことを思う。
ドラマも現実社会も、悪人と、そしてシッカリ者で腕力の強い善人とがいるから成り立つのだけれど、考えてみると、それらはどちらも必要なのだろうかと。
悪人も善人もいない、そんな世界が理想なんじゃないだろうか。
ウッカリ者とお色気美人だけの社会。
争いもない。
もっと言えば、過去の暗い暗黙のルールによって形成された善や悪という概念を必要としない社会。
誰でもが、相手のミスや攻撃をウッカリ許してしまう社会。
誰でもが、相手を好きになってしまう社会。
そして、そして、誰でもが美人な社会。
そして、そして、そして、誰でもが色っぽい社会。
こんな話も冗談で書いているのだけれども、でも現実になればいいなと思うのであります。
そんな、社会に絶対に必要なウッカリを凡はしてしまって、今泉佐野の漁港の食堂で穴子丼を食べているというわけなのであります。
さて、今日は泉佐野のホテルに泊まるのだけれど、また時間もないあるので、何処かへ行こうと思うのだけれど、どうしようかということなのであります。
犬鳴山の方行くと温泉もあって、パワースポットもある。
とはいうものの、時間がそれほどないので、泉佐野から1駅のりんくうプレミアムアウトレットというところにいってみることにした。
駅に着くと広い敷地にアウトレットやその他の商業施設が広がっている。
外国の観光客も沢山買い物に来ている。
ぶらぶら歩いて行くとアウトレットがあった。
あったのではあるけれども、凡はたとえ安くなってはいても、ブランド物を買おうとは思わない。
じゃ、何て来たのかということになるのだけれども、他に思いつかなかったから来たのでありまして、またしても、これはウッカリということになるのでありましょうか。
ということで、アウトレットに来はしてみたものの、1軒のショップにも足を踏み入れることなく、また泉佐野駅に戻ったのであります。
泉佐野に戻ってもすることがないので、駅前をあっち行ったり、こっち行ったり、してホテルに戻った。
ホテルで明日の予定などを考えたりして少し過ごしたら、明日も早いので晩御飯でも食べに行くことにした。
駅の周りをぐるぐると回って良さそうなお店を探す。
すると見た目も美味しそうなお店を発見。
店の前にお品書きの一部を出している。
そして、外から店の中が少しうかがえる。
なかなかいい感じなので入ることにした。
酒房「三平」さん。
カウンターに座るとお姉さんが気さくに声をかけてくれる。
まずはビールとお造りの盛り合わせを注文。
1切れか2切れずつ盛られているので楽しい。
店主の話によると今日は魚が少ないとのことだったけれども、頂いた料理はどれも美味しかった。
(泉佐野の名物ガッチョのから揚げ)
(最後のラーメンは白菜などを炒めて乗せている。あっさりしていてお美味しかった。)
ビール3杯と嬉長というお酒を冷やで、そして熱燗を1本。
料理6品ぐらいを注文して会計をしたら7800円ぐらいだった。
店主が、「ホテル代より高いのとちゃう。」と笑った。
帰り道、水などを買うために駅前のスーパーに立ち寄る。
レジを済ませたアジア系の観光客が、寿司の細巻きをスーパーの電子レンジに入れてボタンを押した。
「あっ。」と思ったが、もうチンしちゃっている。
三平さんの店主も話していたけれども、最近外国の観光客が多くて、スーパーで買ってホテルで食べる人も多いそうです。
ホテルでアツアツの細巻き。
柔らかい頭でもって食したならば、美味しいのかもしれないね
何でも固定観念はいけない。
さて、ホテルに戻ったら明日は早いので寝ることにしましょう。
というか今回の旅は、泉佐野を満喫する旅ではないんだもんね。
みゆきさんを眺めに行く旅なんだもんね。
(ホテルは思ったよりゆったりとしていて、快適だった。)
今回お世話になったファーストホテルさん。関空へのアクセスも良くて、次回も早朝便を利用しなきゃいけないときは利用しよう。1泊7000円だった。もう少し安ければなあ、LCCの料金とのバランスもいいんだけれど。)
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