鶯谷から歩いて小野照崎神社に向かう。
ここは、平安時代の小野篁(おのたかむら)という人を祀っている。
そう言えば、京都で小野篁が閻魔大王のお手伝いをするためにあの世に行くための入り口の井戸のあるお寺に行ったことを思い出した。
これはご利益がありそうですね。
そしてもうひとつの神社が有名になったエピソードが渥美清さんだ。
渥美清さんは、この神社にお参りをして願掛けをしたそうです。
まだ売れない頃で、神様に禁煙することを約束して、仕事がもらえるようにとお願いをしたそうです。
すると、すぐに仕事は入って有名な俳優にまでなられたのです。
映画寅さんシリーズで首にぶら下げているのが、ここの神社のお守りと聞いて、少し欲しくなったが、首にかけると肩が凝りそうなのでやめた。
凡もみゆきさんに会えること、そしていろんなことをお願いをした。
とはいうものの、願掛けはしない。
好きなものを断ってお願い事を叶えてもらうということには、そのシステム自体に凡は矛盾があると思っているからだ。
願掛けと言うのは、神様と取引をするという事である。
つまりは、好きなものを断つということと、お願いを叶えてもらうということを、物々交換するということだ。
ということはだ、1番叶えたいお願い事には、1番好きなものを断つということじゃないと、その取引は成立しないのではないだろうか。
「神様お願い、凡は一生飴玉を舐めないから、億万長者にしてください。」なんてお願いしても、それは神様であっても嫌だっていうだろう。
ということは、1番には1番が必要となる。
ここに矛盾が生じるのだ。
もし、凡がみゆきさんと会えたとする。
そして、神様に願掛けをするんだ。
「神様、みゆきさんと恋仲になるようにしてください。」とね。
これが1番の願いだからね。
じゃ、それに対する神様への断つと約束する1番は何にするかということになると、1番はみゆきさんだ。
凡にとってみゆきさんが1番大切だからだ。
となると、ややこしいよ。
みゆきさんと恋仲になるために、みゆきさんと一生会わないことにする。
これって最終的にどうなっちゃう?
矛盾しているよね。
いや待てよ、願いが叶って凡とみゆきさんは恋仲になるんだ。
そしてお互いに両想いになる。
アツアツなんだ。
「凡ちゃん大好きーっ。みゆきさん大好きーっ。」なんてね。
でも、会わない。
神様と約束したんだから。
お互いに思ってるだけで会わない。
理論的には可能だね。
いや、理論的になんて関係ない。
凡はみゆきさんに会いたいんだ。
とはいうもののだ、凡なんて人間を愛してくれるなんて、それはどうにも、なかなかありえないことだ。
それがみゆきさんが愛してくれるなんてことだったら、どんな犠牲を払ってもいい。
みゆきさんに会わない願掛けでもいい。
いや、それじゃ意味がない。
凡はみゆきさんのそばにいたいんだ。
みゆきさんに愛されなくても、ずっとみゆきさんの近くにいられるだけでいい。
いや、でも愛されたい。
もう、気が狂いそうだ。
それなら、神様にお願いして、1番のお願いごとに2番目の好きなことを断つということで何とか取引をお願いはできないだろうか。
2番目に大切なもの。
家族。
食べること。
寝ること。
信念。
いや凡には信念はない。
、、、なんだろう。
でも、どれも出来っこない。
それなら、3番目か、4番目か、或いは10番目か。
それで取引は成立するのだろうか。
渥美清さんは煙草を断ったという。
それで仕事が来た。
それなら、凡はお酒というところだろうか。
それで、みゆきさんと恋仲になれるのかなあ。
どうにも不安な凡ではある。
でも、そんな理論的に確信の持てないことに願掛けをするのもやりたくないので、もう少し事例を調べてみるべきだな。
境内には、その他に富士塚がある。
江戸時代に流行った富士信仰のその富士塚を見たのは初めてだったので、興味深かった。
目の前にあるのは富士を象ったミニチュアだけれども、同じ形を持ったものは、同じ波動で共鳴していると凡は感じる。
とはいうものの、感覚の鈍い凡ではそのバイブレーションまでは感じることができずに、しばらく富士塚の前に佇んでいたのですが、富士山の波動を感じることは諦めることにした。
また境内には囲碁の名人である藤沢秀行さんという方の碑が立っていた。
凡は知らなかったのですが、この人のゆかりの地を巡るスタンプラリーもやっていて、すごい人なんだなあと思った。
そして、その碑に書かれていた言葉「強烈な努力」
「ただの努力じゃダメなんだ 強烈な、強烈な努力だ」
その言葉のチカラに打たれて立ち尽くす。
そしてポツリとつぶやいた。
「凡には無理や。」
とはいうものの、この藤沢秀行さんという人を知ることが出来て本当に良かったと思う。
この強烈な努力という言葉から、これを見た時に藤沢秀行さんと言う人に清廉潔癖というか聖人君子的なイメージを持ったのですが、実際の藤沢さんと言う方は、実に人間味のあるというか、むしろ大丈夫なのかこの人という感じにさえ受け止められる正に磊落という言葉の似合う人だったようですね。
そのことを東京から帰ってから知って何か好きになりました。
沖縄に記念館もあるみたいなので、行ってみたいな。
小野照崎神社を出ると、もう予定はない。
ぶらぶらと歩いていると上野まで辿り着いた。
さて、どうしたものかと思っていたら、恵比寿という駅名を思いつく。
どんなところか行ってみよう。
JRで恵比寿についたらガーデンプレイスというところに行ってみることにした。
とはいうものの凡はおよびではなさそうなので、とりあえずは少し食べて帰ることにしようと思う。。
恵比寿というからにはヱビスビールか。
単純であるけれども、「ビアステーション」。
肉が食べたくなったので、サーロインのおつまみステーキというものとビールを注文。
そしてスタウトもついでにね。
ここはこの辺にしておいて、そろそろ空港へ向かわなきゃ。
なにしろ帰路もプレミアムクラスだ。
帰路であるがゆえにラウンジではビールをいただかなければいけないのである。
御茶ノ水駅に預けた荷物を出して、羽田に向かうのでありました。
東京の2日目は、また新しい人や言葉を知ることが出来て、みゆきさんのコンサートが目的だったのではありますが、それ以外にも得ることが出来たような気がした1日だったのではありました。
(藤沢秀行さんの石碑)
藤沢秀行さんの「一期一会」まさに、みゆきさんに会った次のに会った尊敬すべき藤沢さんの書。)=========================================
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