平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(460)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(147)

時間は早いけれど、何か食事をしてから赤坂へ向かおう。
前回に行ったけれども工事中で入れなかった赤坂の砂場も考えたが、少し高級な蕎麦屋らしいので、それならビールの1本も転がしたくなるところ。
初めての夜会は、やっぱり素面で見に行きたい。
銀座を歩いていると、とんかつのお店があった。
「梅林」さん。
入り口からは、とんかつの専門店として昔からやってこられたという雰囲気が漂ってくる。
ショウウインドウを見ると、銀かつ定食が2300円と、街のトンカツ屋さんからすると高めの設定である。
迷う。
どうして凡は、こういうことに悩むのだろうか。
これが1500円だったら、迷わずに入るだろう。
東京へ来たのだから、それぐらいは出しても美味しいものが食べたい。
でも、2000円を超えると、迷ってしまう。
店の前を行ったり来たりしながら、悩んでから、やっぱりとお店に入る。
カウンターに座ると、少し気難しそうな料理人が目の前にいた。

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ショウウインドウには、銀かつ定食意外に、カツライスというメニューもある。
これは1000円だ。
しかし、見た目には銀かつ定食と、それほど変わらない。
カウンターの4席ほど離れたところに30歳ぐらいの男性がいてカツライスを注文していた。
しかし、凡は銀かつ定食を注文。

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名前がいいものね。
銀座の銀。
出された料理の見た目は、やっぱりカツライスと同じにみえた。
しかし、凡は「これはカツライスじゃないもんね、銀かつだものね。」と少しばかり偉い人になった気持ちで食べたのであります。
何となく東京を満喫した気した。
さて、美味しいトンカツを頂いて、お店を出る。
赤坂のACTシアターに着くと、18時を過ぎたところ。
開演の20時にはまだまだ時間がある。
ただ、会場前にグッズの販売があるというので待っていることにした。
やっぱりグッズは買わなきゃ。
並んでいる人を見ると、年齢層が高いですね。
グッズ販売が始まって、凡の周りの人を見ていると、70歳ぐらいだろうか白髪のオジサンが1万円札を2枚出した。
というとは、1万円以上買ったという事だ。
「素晴らしい。」
年齢なんて関係ない。
そうなんだ、みゆきさんが好きなら、そう態度で示すんだね。
凡にとっては恋のライバルだけれども、うれしくなった。
その他の年配の方も、結構グッズを買っている。
凡は、パンフレットや、キーホルダー、クリアファイルなどを購入。
そうそう、夜会カステラも忘れてはいけない。
それらを買って、入場の列に並ぶ。
そして、19時15分、いよいよ開場。
まずは、1階へ行って夜会カクテルを注文。
ここは早い目に行かないと混んでしまう。

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夜会カクテル「アルカディア」
凡には似合わないような乙女チックな可愛さ。
それを凡のような中年が飲む。
何となく恥ずかしい。
そして、いよいよ席に向かう。
H列というから前から8列目かなと思っていたら、会場のステージの前というか、その下がオーケストラが入る地下の空間になっていて、ガランと空いている。
その空間の上にステージの板が乗っかっているという感じだ。
ステージの上からみると穴が開いているようなもので、これは怖い。
高所恐怖症なら、絶対にステージに立てないよ。
みゆきさんは高所恐怖症じゃないのね。
ということで、そのオーケストラの空間の部分がはみ出している部分だけ席がカットされているようで、H列と言っても数えると前から5列目だった。
これは今までで1番近いよ。
これなら用意した双眼鏡は必要ないかもしれない。
会場をぶらぶら歩きまわって雰囲気を楽しんだら、少し時間が余っているけれど席について待つことにした。
右隣はご夫婦で来られているようだ。
そして、左隣は男性の2人組。
その凡側の男性が凡の席にはみ出してくるのだ。
これは堪らない。
そして、ずっと喋りっぱなしなのだ。
話を聞いていると、どうも業界の人だ。
好きなみゆきさんの夜会に来て、業界の人の自慢話を聞かされるほど嫌なものは無い。
開演までの20分あまり、そんな自慢話と左の腕に隣の人の腕の圧迫をずっと感じながら待っていた。
そして、20時。
いよいよ、みゆきさんの夜会「橋の下のアルカディア」が始まった。
ステージのみゆきさんは、それはそれは、可愛くて、可愛くて、優しくて、優しくて、凛々しくて、凛々しくて、そして、美しい。
そして、内容と言うと、あまり書いてはいけないような気もしますが、凡の感じた印象だけを話します。
「橋の下のアルカディア」
始めに題名を聞いた時に、ただ漠然と考えていたイメージとは全くかけ離れた内容でした。
この題名は、何かのひっかけなの?と思ってしまったほど。
ただ、みゆきさんのいる舞台は、見ている僕にはアルカディアそのものなんですけどね。
みゆきさんの今回の夜会のアイデアは、遥かに想像の空間をタカのように悠然と飛んでいたよ。
「捨てる」ということがテーマという。
そんなテーマを聞いた後にステージを見ると、「そうきますか。」と、みゆきさんらしい「捨てる」に、少しばかり嬉しくなってしまう。
そして、最後には「それもいっちゃうの。」というような「捨てる」も出てきて、そのステージの仕掛けも含めて、驚いちゃったよ。
「捨てる」というテーマに、「捨てられる」という立場からストーリーは続いていくんだけれど、同時に、人や集団や国をして「捨てさせるものは何か。」ということを考えさせられる。
そして、最後には、誰もが誰もを「捨てない」という結末に、少しばかりホッとする。
夜会が終わって、劇場の外に出た時は、感動のほてりに冷たい空気が心地よかった。
そして、みゆきさんも、共演者の方も、本当に素敵なステージを、ありがとうございました。
ステージは2部に分かれていて、20時から20時55分までと20分の休憩をはさんで21時15分から22時10分だ。
休憩は年齢層が高いから、トイレ休憩は必要なのね。
そして、凡の席はステージに向かって、右側のゾーン。
ステージのセットは、向かって左側にみゆきさんのいる「水晶宮」が置かれていて、凡のいる右側には中村中ちゃんのいる「バーねんねこ」置かれている。
なので、ステージのみゆきさんを見ようと思うんだけれど、どうしても中ちゃんが目に入ってしまう。
何故か中ちゃんの顔ばかり見ちゃうんだよね。
みゆきさんは、席としては近いんだけれど、見ようと思っても小さい。
その時に気が付いたけれど、それだけみゆきさんは小顔なんですよね。
小顔のみゆきさんなんて、それだけで完璧じゃないですか。
ただ、中ちゃんは、歌も上手いし、演技も上手いし、猫の演技はとにかく可愛かったですよ。
今回初めて中ちゃんを知って、これは注目だって思いました。
役の中では、みゆきさんが小さいから、大きい猫の役って感じで進んで行くんだけれど、ストーリーの最後の方で「あたし、デカいから。」というセリフがあって、あれは可笑しかったです。
でも、最後に出待ちした時に見たら、普通の背格好だった。
そして、時間通りに終了。
最後の挨拶の時のみゆきさんは、それは素敵だったんだけれど、どこかコンサートの時の感じでもないし、月イチのはじけた感じでもない、可愛いけれど、何もかも自分で作ったものを披露した、それをやり遂げたという感じの凛々しさを感じた。
すごく素敵だったけれど、またもやみゆきさんとの距離を感じてしまったな。
凡なんか足許にも及ばないという寂しさ。
でも、凡の座っている席から、本当に近い場所にみゆきさんがいて、その姿は、それはそれは美しくて、カッコ良かったです。
そんな時間もあっというまに終わった。
時間も遅いけれど、出待ちをするために裏口に歩いて行った。

コメント

  1. うかれぶた より:

    こんばんにゃ♪
    凡さん(^o^)/
    聞くだけで、みゆきさんの華麗な姿と、物語の神髄を垣間見れた気がします♪
    こんなね、行くこともできない私にもね、みゆきさんは(⌒0⌒)/~~テレパシーを贈ってくれるのですね。
    「India Goose」の風景って、、私が中学生位まで、繰返し何度も何度も 見ていた夢にそっくりで。。
    この場所にはもういられないのは、本能的にわかっていて、狭い暗いトンネルを怖いけど掻き分けていかないと、山の向こう側には出られない。。息苦しいのを乗り越えると、ご先祖のお墓のある明るい場所に出る… 産道を通った記憶ではないかと、前にも書いたろうか?
    まさに、「産声」の あの歌を思い出せそうな 気がするのである。
    それに、なつかないペルシャ猫は みゆきさんの象徴で(P22、23ですもの)
    やっぱり「なつかない猫」の私達のリクエストで答えてくれた曲に違いないと確信する、妄想ぶたです
    (*^^*)カラオケにまだ出てないのが残念。

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、うかれぶたさん。
    さすが、うかれぶたさん、みゆきさんのテレパシーは、しっかりと受け取っているんですね。
    そして、きっとシアターに残された空間のエネルギーにシンクロしているのでしょうか。
    って、それよりも、うかれぶたさんの「India Goose」の風景って、怖すぎるじゃないですか。
    そんな夢を中学生時代に見ていたなんて、それは、もうその時代からみゆきさんの欠片にシンクロしていますね。
    それに、産道って、それはもう、みゆきさんの2/2の世界。
    それはすごいですよ。
    もう、思考回路がみゆきさんのシナプスに近づいている。
    ペルシャ猫は、やっぱりそうなんだね。
    リクエストに答えてくれたんですよね。
    それにしても、可愛い歌ですよね。
    というか、歌い方が可愛い。
    うかれぶたさんの、「なんだ、夢なのか」を聴いてみたいですよ。

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