平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(448)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(137)

8月24日の、中島みゆきさんのオールナイトニッポン月イチ。
凡が気になったみゆきさんの言葉。
それは、ネガティブ川柳の中で、「バーゲンで買ったスカート家にある」っていう読者のハガキに、これは本はあるってみゆきさんが話してたことだ。
本屋で、これ読んでないなと思って買って帰ると家に既にあったってことが、よくあるらしい。
表紙だけ変えた文庫本とかって言ってたけど。
それを聞いて、凡は妄想の世界へ。
みゆきさんの部屋って、どんなだろうなってね。
学生時代も国文科だったし、歌も書いているし、小説も書いているよね。
だから、みゆきさんの部屋にも本が沢山積み上げられているって思うんだよね。
みゆきさんぐらいだったら、自分の部屋以外にスタジオとか別の書斎のような、作業をする部屋とかを持っているんじゃないだろうか。
だから、ピアノとかは部屋に置いていない。
そして、プライベートな部屋は、家族と住んでいるんだから、そんなに広い訳じゃない。
そんな部屋の隅には書き物をする机が置いてある。
多分、木製の昔風の机じゃないかな。
或いは、学生時代の机をまだ使っているんだ。
亡くなられたお父さんに買ってもらったのかな、大切に使っている。
そんでもって、お風呂上りなんかにね、長い髪をバスタオルで拭きながら、その机の前の椅子に座る訳。
パジャマは、ピンクのチェック柄で、少し大きめなのね。
ズボンの裾や袖の部分がだぶついちゃって、折り曲げてる。
電気スタンドを点けて、濡れた髪を掻き揚げながら、机の上の書きかけの夜会のストリーのメモを見直す。
でもすぐに、眼鏡を外して、ぼんやりと天井とかを見上げちゃうんだな。
「あたしって、これで良かったのかな。」ってさ。
人から見ると成功しているのは間違いがないんだけれど、どこか1人になると弱気なみゆきさんになっちゃうのも仕方がないよね。
素敵だね。
何かチカラになってあげたいんだけどね。
凡なんか、みゆきさんにとったら、意味のない生物だ。
存在してもしなくてもいい。
でも、凡は存在している。
切ない。
もし、凡が透明人間で、そんでもって壁なんかを通過できる超能力を持っているなら、飛んで行ってみゆきさんの部屋に入ってさ、そんなみゆきさんを抱きしめてあげたい。
そして、「凡がいるから大丈夫だよ。」って伝えたい。
でも、透明人間だからね。
「ぎゃーーーーー。」って、みゆきさんは叫ぶよ
「今、金縛りにあったー。」ってね。
「それに変な声が聞えたよー。」ってね。
「ぼんげ、、、だら、、、、だじょぶぶう。って何よーーー。」っていう事になる訳。
何故なら、凡は悲しいほど滑舌が悪い。
そうみゆきさんに聞こえてしまうだろう。
そんでもって、凡はみゆきさんの部屋の中を見回すんだな。
この辺のところは、覗き趣味なんだな。
すると机の後ろには本棚が。
凡はその本の1冊1冊を確認するんだ。
「1晩で大金持ちになる方法」
もう、みゆきさんお金持ってるやん。
ってそれは、凡が好きな本であります。
凡は努力しないで大金持ちになるっていうような本は大好きだ。
そして、また本を確認する。
たぶん、谷川俊太郎さんの詩集なんかもあるのかもしれない。
でも、その他の本のことが知りたいんだ。
みゆきさんは、どんな本を読んでいるの。
みゆきさんは、どんな作家が好きなの。
みゆきさんは、どんな作品が、どんなジャンルが、どんな文章が好きなの。
ものすごく、興味があるんだよね。
凡が高校生の時に、先生が好きな小説とか作家を紹介してくれたのですが、1番好きな作家は教えないと言っていた。
それは、今は解る気がする。
本は出会いのようなもので、いくら誰かが、この作家は面白いからと薦めたって、読もうと思うものではない。
それに、本当に好きな作家とか作品には、自分から、自分の感性で近づいていくものだ。
今まで右にばかり行っていたけれど、何かの縁で左に走ってみたり。
そんな曲がりくねった道で、何故か偶然の振りをした出会いがある。
そういう意味で高校の先生は言っていたのかもしれない。
でも、凡は先生の言った意味ではない、違う意味で1番は教えたくない。
それは、1番好きな本、あるいは作家、小説というものを口から発声することによって、凡の人間性のすべてを、凡の日ごろの考え方のほとんどを、凡の才能を、凡の性格を、それを聞いた人に、全部さらけ出してしまうようで怖いのである。
「へえ。君はそうなんだ。そういう考え方なんだ。」とか。
「なるほどね、君の文章の能力はその程度なんだね。」とか。
そんな、自分の普段は隠して装っている部分を、1番をいう事で、みんなに知られて、勝手にしてほしくもない評価を凡に下されてしまうのである。
自身のある人なら、それも自慢話に変えられるのだろうけれど。
凡には自信がないのであります。
だから、1番好きな作家や作品は、口にしたくない。
そんな凡なのでありますが、さてさて、ことがみゆきさんになりますと、それは1番知りたいことなのであります。
ひょっとして、漫画がずらっと並んでいたりしてね。
大島弓子さんが好きだっていう噂も聞いたことがある。
そんな、本棚を確認したら、いくら透明人間でもみゆきさんには嫌われたくないから、またまた壁を通り抜けて飛んで帰らなきゃね。
そしたら、凡の背中にみゆきさんの声が聞こえるかもね。
塩の塊が凡の背中にバサッと降りかかる。
そしてみゆきさんの声。
「悪霊退散!!!」
透明人間の凡は、みゆきさんにとっては幽霊でしかないのよね。
やっぱり、ここは凡が自信を持てるようになったら、そしてみゆきさんに相応しい人間になったら、正面から向かって行かなきゃね。
とはいうものの、凡の生きている間に、それは出来るのでありましょうか。

コメント

  1. うかれぶた より:

    ご機嫌よう♪凡さん♪
    花子が、想像の翼を拡げて夢見るように、、
    みゆきさんも、云わば 想像、空想、希望の翼を持っている、神々しさを感じます♪
    凡さんの、想像も実に
    面白くあられけるよと、小説のやうに、いざなわれると覚えしか …
    (⌒0⌒)/~~
    みゆきさんの、表紙で選ぶ感性♪平民には とても真似のできるものでは ありませぬ(^-^)/
    題名が同じで、作家違い とか あり得るのですが… かくいう私はと云えば、、何年前に読んで 面白かった本。なんですが、、
    内容が 完全に忘却の彼方!で、再び 買い 拝読するとゆー確実に やぱいパターンなのです(-.-)y-~
    大島弓子先生は、みゆきさん好みでしょうね♪
    大和和紀先生も、
    「あさきゆめみし」「ヨコハマ物語」「アラミス78」などの時代など、洗練された描写とギャグ変貌が、私は みゆきさんにも重なり大好きなのです♪故に、みゆきさんもきっと好みだろうとの空想ですが(^o^ゞ

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、うかれぶたさん。
    私の場合は、これは悲しい妄想なのでありますが、みゆきさんの場合は、深遠な想像であって、新しい世界の創造でもあるんですよね。
    色んな世界を描き出している。
    たとえ、みゆきさんが経験していないことでも、あたかもそこにそんなドラマがあったかのような存在力。
    素敵なんですよね。
    そして、素晴らしい。
    でも、そんなみゆきさんでも、同じ本を買っちゃうって、少しおちゃめな部分もあって、そこが兎に角可愛いのであります。
    うかれぶたさんも、忘却の彼方の再び買いは、これはあるかもね。
    忘却も忘却。
    以前に好きだった作家の本でさえ、忘れている。
    その内に、全部忘れちゃいそうで、少し怖いのですが。
    それにしても、やっぱりみゆきさんは漫画を読むのでしょうかね。

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