平 凡蔵。の 創作劇場

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どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(369)尾道ラーメンと、みゆきさんの影を求めて呉の旅。(11)

広島の繁華街を散策した後は、どうする予定もない。
そろそろ帰ろうかなとも思うが、まだ時間が早い。
今すぐに帰ると、晩御飯の時間に家についてしまう。
ミニボンが、凡を1人旅に行かせてくれる理由の1つというか、大きな理由は、晩御飯を作らなくてもいいからだ。
2日間、晩御飯を作らなくていい。
それが、この上ない幸せなのだそうだ。
なので、もし晩御飯に間に合うように帰ったならば、1人旅に凡を行かせる理由がなくなる訳で、これは次回また旅に出るためには、何としても夜の遅めに家に着かなきゃいけません。
とはいうものの、中途半端である。
どこかの観光地に行くには、もう遅い。
なので、取り敢えずは電車に乗って、どこかの駅で途中下車をしてみよう。
と考えて乗り込んだものの、車窓の風景を眺めながら、電車に揺られていると、岡山駅まで来てしまった。
岡山なら、少しの時間ぶらぶらするのにも丁度いい。
見ると駅前に古い中華料理屋がある。
昭和の匂いのする駅前らしい店構えだ。

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(南京楼さん。駅前店とあるからには、チェーン店なのか。)
中に入ってみると、かなりの年配のお姉さんが2人いた。
普通、街中の小さな中華料理のお店に入ったら、私服にエプロンを引っかけた感じのお姉さんが、ウエイトレスをしていることが多い。
でも、このお店は2人とも制服を着ていた。
白い襟の紺色のワンピースが、これもまた昭和の雰囲気で、凡の旅のこころをくすぐる。
このお店がスタートした時は、この2人も若くてお店の看板娘だったのかもしれない。
あの子がいるから、あのお店に行こうなんて男性もいただろうね。
そして、途中で変えることなく、この制服でここまで通して来ているという事は、店主もなかなか、きっちりとした性格の方で、お店が古くなっても中華料理の名店でありたいという気持ちが表れているのかもしれない。
さて、何を食べたいということもなくお店に入ったので、お店の前に出ていたサービス定食を注文した。
もやし炒め850円

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もやし炒めの他に、鶏の唐揚げや、海老の天ぷら、冷奴が脇を固める。
これは少しばかり飲みたくなる内容である。
鶏の唐揚げと冷奴で、ビールを飲んでから、もやし炒めでご飯を食べよう。
ふと見ると、壁にドラゴンハイボールというメニュウが書かれている。
紹興酒を炭酸で割ったもののようだ。
飲んだことが無いので、ドラゴンハイボールにした。

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味は想像したとおりで、紹興酒とチューハイの中間。
どちらかというと、最初はビールで、それから紹興酒をそのまま飲んだ方が良かったかもしれない。
ただ面倒くさい時に、1杯で両方楽しめるという利点はある。
定食で飲むにはぴったりだ。
思わぬお店に入ったことが楽しくて、旅を満喫していることを1人実感していた。
駅に戻って、いよいよ帰ろうかと思ったら、意外にもホームには人が列を作って並んでいた。
会社や学校からの帰りなのかな。

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もうすっかり暗くなった車窓の風景を眺めながら、今回の旅に行かせてくれたミニボンに感謝した。
それにね、今回の旅で好きな街が、また1つ増えました。
呉。
行く前までは呉なんか、地方の田舎の街だと思っていたのですが、自衛隊もある特徴のはっきりとした街だということを発見した。
それに何より、みゆきさんの残像と触れ合えたこと。
うれしかったよー。
ただ、やっぱり今回も運のなさを再確認したことがあった。
今回の旅の目的だった尾道ラーメンの「朱華園」さんのラーメンを食べることができなかった。
どうしてこうなんだろう。
1番欲しいものが得られない。
それに今回は、和菓子屋のお姉さんに教えて貰った美味しいラーメン屋さんにも入ることが出来なかった。
2番目に欲しいものも得られなかったのであります。
一体何番目だったら手に入るんだろうね。
くじ運のなさは、最高であります。
そして、2日間の旅を終えて、晩御飯の終わったころに家にたどり着いた。
(駅で買ったお土産)

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