平 凡蔵。の 創作劇場

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散散歩歩。(362)青春18きっぷ。尾道ラーメンと、みゆきさんの影を求めて呉の旅(4)

呉の街は、想像以上に明るい解放感に満ちていた。
訪れる前は、もっと暗い街をイメージしていた。
暗い軍港。
呉は、明治の時代には呉海軍工廠の造船ドックが造られ、先の戦時中には戦艦「大和」が造られた。
戦後も世界最大のタンカーが造られたりと、造船国としての大きな役割をはたしてきた。
その時代時代に、多くの人が、この呉に集まり、呉で生活をしてきたのでありまして、人の多く集まる場所は、やっぱり魅力的な部分を持っている。
さて、呉駅についたのは、4時35分。
今からでは、いくつもの観光地を見て回る時間は無い。
駅から海側に歩いて行くと、「てつのくじら館」が見えた。

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本物の潜水艦を利用した「海上自衛隊呉史料館」で、潜水艦を正に潜水艦の中で体感できる施設です。
呉線の電車の中で、こんな施設もあるんだなとアイフォンで情報を見ていたのですが、実際に目の前にしてみると、その大きさに圧倒される。
兎に角、巨大だ。
潜水艦って、これほどにも大きかったんですね。
これは、入ってみたいと思ったのですが、閉館が5時で、間に合わなかった。
それで、向かいにある「大和ミュージアム」(呉市海事歴史科学館)に、入ることにした。
ここは6時までやっている。
入るとすぐに戦艦大和の模型が目に入った。

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「あれ、意外にも小さいな。」
そう思った。
説明を見ると10分の1の模型で、26.3メートルある。
ということは、実際は263メートルなのだろう。
いつもこういう施設で、何かの建物だったり、何か大きな物体を展示する場合、本物を何分の1かに縮小したレプリカを作製して展示しているところが多い。
残念だ。
いつもそんな何分の1かのレプリカを見た瞬間思うのは、ガッカリなのである。
勿論、大きな物体のその全体像を俯瞰的に見るには、いいかもしれない。
でも、それだけだ。
それ以上に、迫力のなさに拍子抜けする。
この戦艦大和のレプリカもそうだ。
確かに小さくはない。
これほど立派な戦艦大和を見ることができるのは、この大和ミュージアムだけだろう。
でも、この26.3メートルから、263メートルを想像できないのであります。
さぞかし263メートルの戦艦大和は、勇壮な姿だったんだろうなと思う。
見れば、この大和ミュージアムは、結構なお金を投入して建てられていると思う。
もし、凡が企画を作ったならば、大きさも忠実に263メートルの戦艦大和を作るだろう。
向かいのてつのくじら館の潜水艦を見習うべきだ。
あの中身は知らないけれど、見た目のその大きさで、意味もなく感動してしまう。
大きさの迫力。
呉の港に、263メートルの戦艦大和が鎮座する。
これは皆、ビックリするよ。
勿論、お金も何倍も掛かるのかもしれないけれど、きっと入場者も何倍にもなるだろうし、注目も浴びるはずだ。
大和ミュージアムの中は、この戦艦大和を中心に、大和の資料や、呉の歴史や、造船の技術など、丁寧に説明してあって、内容自体は考えられている科学館である。
それに、回天の試作品や、ゼロ戦なども展示されていて、これも実物を見たかったので勉強になった。

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全体としては、考えられた素晴らしい科学館であると思います。
見学を終わってミュージアムショップに立ち寄る。
その中で目に留まったもの。
「元気バッチリⅡ」

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バッチリという名前もさることながら、瓶の横に戦闘機や戦車の絵が描かれていて、如何にも元気がでそうだ。
Ⅱというからには、Ⅰもあったのだろうか。
それに箱の横に書かれている「自衛隊限定品」という文字にやられた。
箱買いをしたかったけれど、重いので2本買った。
ミュージアムを出て、裏に回ると呉の港だ。

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とてつもなく大きなタンカーが泊まっている。
凡の意識の届かないところで、大変な仕事をしている人が沢山いることを、しみじみと感じる。
この呉に集まってきた人々のことを、その呉で生活してきた人々のことを、考えるとはなしに思いながら、工業地帯の海風に、しばらく吹かれていた。

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(大和の主砲弾)

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(ラムネも買った。)

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