平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(246)アイラブユー・ほたえてくれ!みゆきさーん。(15)

伊丹空港のデッキで、細いふくらはぎに、冷たさを含んだ11月の風を感じながら、飛び立つジェットを見送る。
夕焼けのみかん色の雲が悲しい。
次に会えるのはいつなのか。
飛行機が離れていくにつれて、愛しく会いたい気持ちがかき立てられる。
会いたい。
今、別れたばかりなのに。
「凡蔵さん行ったらアカン、、、、。怜子寂い、、、、。」
せっかくの可愛い怜子の唇がへの字に曲がり、涙が落ちる。
鼻水も落ちる。
よだれも落ちる。
いや、そこまでは無防備に人前では泣けないかもしれない。
遠距離恋愛とは、かくも切ないもものなのだろうか。
そして今、凡は遠距離恋愛で彼女の待つ東京へ向かう。
とはいうものの、凡の場合、片思い。
しかも、相手のみゆきさんは凡の存在すら認知していない。
これほど悲しい遠距離恋愛はあるだろうか。
であるのでありますが、今日はコンサートと言えども、初めてみゆきさんに会えるわけで、いささか興奮しております。
ただ、こんなにも好きで好きで、どうしようもない気持ちを、みゆきさんが知らないということに、絶望に少しく似た気持ちを覚える。
こんな時は、ズボンのポケットに両手を突っ込んで、空を見上げて口笛でも吹くに限る。
「ホーホケキョ。」
2、3メートルは、空を飛べた気がした。
さて、凡の乗る飛行機は、ANA14便7時30分発の羽田行きです。

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(伊丹空港「国際」の文字が悲しい。)
昨日は、興奮のあまり一睡もしていないので、少しお腹が減った。
伊丹空港のフードコートで和朝食を食べる。

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700円。
この内容では、少し高いか。
冷えた焼き魚が、晴れの門出には寂しかった。

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ANA14便は、満席で飛び立ち、無事羽田に定刻の5分遅れの8時45分に到着した。
羽田は、昔むかしに1度利用したきりだったので、今回降りてみると、何とも広いですね。
伊丹とは大違いだ。
飛行機の到着したところから、荷物の受け取り場までを歩いただけで東京へ来たんだなあと実感させられた。
さて、ホテルに向かう訳なんだけど、東京の電車の路線は難しいですね。
どう行っていいか分からない。
勿論、路線図はあるのだけれど、イメージが掴めないのです。
ホテルに着くまで何人の人に道を尋ねたことか。
目的のホテルは、馬喰町にある「コンフォートホテル東京東日本橋」。
ホテルに荷物を預けて、チェックインまで東京を散策してみよう。

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