平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(165)平凡蔵。杉乃井ホテルのバイキングを絶賛する。

夕食のバイキング会場である本館の地下の「シーズ」に行くと、既に沢山のお客さんが食事を楽しんでいた。
凡も負けてはいられません。
「いざ、勝負、勝負!」
と、バイキングに前のめりになっているのは、凡だけである。
食い意地のはった中年男性とは、何と恥ずかしいものであることか。
さて、名物の棚湯にも入ったし、あとはのんびりと夕食と行きましょう。
まず、バイキング会場の料理が並べられているブースを、1つ1つ見て回る。
ブースには、それぞれ1名か2名の料理をする人がついていて、ライブ感覚でその場で調理をしていた。
洋食のブース、中華のブース、和食のブース、そして、郷土料理、前菜、フルーツ、デザート。
そこに並べられた豪華な料理の味や香りを想像しながら、今日の別府の旅の夕食に相応しいコースを考えていく。
それは真っ白な譜面に音楽の女神が舞い降りて、それを音符として書き込んでいく作業に似ている。
始めからガツンとくるメロディで気分の高鳴りを表現するべきか、フランスの片田舎の道端に咲いた名も知らぬ花のように可憐な旋律から始めるべきか。
気が付くと、凡はブースの真ん中で瞑目しながらタクトを振っていた。
「よし、決まった。まず最初はステーキだ。」
ガツンと行くぜ、ロックンロールだぜい!
それにしても、最初にバイキング会場を1周して料理を見て回ったのですが、ここ杉乃井ホテルのバイキングは、「エクセレント!」であります。
昔のことは覚えてないですが、ここ5年ぐらいの間に行った、観光地のホテルのバイキング、京阪神の有名なホテルのバイキングの中でも1番だと思う。
勿論、すごい高い値段のバイキングに行けば、もっといいところがあるのかもしれませんが、1人5000円ぐらいの値段のバイキングで比較すると、やっぱり杉乃井に軍配が上がる。
さて、何が良かったのか。
まず、凡がバイキングを評価するときの基準。
「食べたいものを好きなだけ、気兼ねなしに。」
勿論これは合格だ。
凡が気に入ったのは、別府という観光地に旅行に来たお客さんに、夕食を楽しんでもらおうという「おもてなしの気持ち」が、そこここに表れている点だ。
まず、ステーキ。
普通のホテルだと、バイキングの内容に、ステーキと書かれている場合でも、「これ焼肉?」と聞きたくなるような、小さな肉の切れ端を、勿体付けて3枚程度お皿に取り分けてくれるのが大半だ。
しかも、焼く前から小さな肉片である。
しかし、ここ杉乃井ホテルでは、ちゃんとした大きなステーキの肉を、鉄板いっぱいに広げて焼いていて、それを目の前で切り分けてお皿に乗せて渡してくれる。
ちゃんとした正真正銘のステーキなのである。
焼肉じゃない。
そして、御造りだ。
普通のホテルだと、取り分けるお皿が小さくて、刺身も、どう見たって小さめにカットされている。
しかし、ここ杉乃井ホテルは、お刺身用のお皿が置いてあり、お刺身も目の前でちゃんと普通に切り分けて提供されている。しかも、大根のけんも置いてあるので、見た目にも綺麗に盛り付けることが出来る。
この2点を見ても、ここのバイキングが素晴らしいことが分かる。

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(凡の好きなものばかりです。)
そして、とり天、りゅうきゅう、団子汁などの郷土料理もあり、旅行気分を味わえる。
しかも、普通の料理でも、近海で取れた魚の天ぷらや、大分地方の味付けで揚げた唐揚げなど、ちょっとした説明文も料理を取り分けるときの楽しみだ。

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(うざくなどのお酒に合いそうなものもある。右斜め上にあるのが「りゅうきゅう」という魚の漬けの郷土料理)

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(貝柱とセロリの和え物や、スモークサーモン、蒸し鶏など、これはワインですよね。)

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(郷土料理の団子汁など。)
そして、凡の気持ちをくすぐるアイテムがテーブルの上に置かれていた。
バイキング会場の手作りの地図です。
どこのブースで何が提供されているのか、テーブルで食事をしながら、知ることが出来る。
まさしくテーブルで、次のメロディを考えることが出来るのである。

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(こういうところにお客様の声が活きていると思う。)
そして、凡を笑わせてくれた料理もあった。
凡は中華が大好きです。
そして中華のブースに麻婆豆腐があった。
そして、ふと隣を見ると、四川風麻婆豆腐も置いてあるのです。
普通の麻婆豆腐と四川風麻婆豆腐の両方を出すなんて、これを考えた人は、中々ユーモアのある人ですね。
誰も可笑しく思わないのかもしれませんが、凡は心の中で拍手した。
さて、すっかり杉乃井ホテルのバイキングのファンになってしまった凡なのでありますが、飲み放題のチケットを見て気が付いたことがある。
制限時間、75分と書いてあるのです。
凡がテーブルに着いた時に、男の子に確認すると、飲み放題は2時間と説明がありました。
一体どっちなんだ。
2時間だと思って飲んでいて、75分だったら、最後の最後で寂しいバイキングの終わりとなる。
これは確認しておかなければいけません。
お代わりを貰いに行ったときに、聞いてみた。
「制限時間は、どっちが正解なんですか。」
すると、男の子が困った顔をしているのです。
そして、横から年配の女性も現れて、困った顔をした。
更に聞くと、「制限時間は、まあ、心配しなくて大丈夫ですよ。」との返事が返ってきた。
制限時間を気にしなくていいという事は、つまり制限時間が無いということなんです。
そういえば、お代わりを貰う時も、チケットの時間の確認などをしないのです。
そのまま、ハイって渡してくれる。
「またまた、エクセレント!」
飲み放題って言っても、胃袋と腸の容積を超えて飲めるわけじゃない。
それなら、折角の別府の旅で、沢山飲んでもらおうという気持ちなのではないでしょうか。
そう、凡に取っていいように解釈をした。
それにしても、杉乃井ホテルのバイキングは良かった。
このバイキングを食べにまた別府にくるのもいい。
すっかり満足をして、食堂を出た。
ここ杉乃井ホテルは、ホテルの中のレジャー施設が充実している。
バイキングでお腹いっぱいになったので、腹ごなしにスギノイパレスにあるボーリング場で1ゲーム遊んで部屋に戻った。

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(次の日は筋肉痛でした。)

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(昔は、お芝居などもされていたそうですが、今はテレビ中継などを流している。でも、こんな施設が大きな観光地のホテルという感じが出ていて嬉しい。)
2014年の1月に、こんどはHANA館のバイキング「すぎのいホール「ひかり」」にいってきました。
本館のバイキングとHANA館のバイキングの違いを書いていますので、もしお時間ありましたら、そちらも見てくださいね。

コメント

  1. とっちゃん より:

    凡蔵さん、ついにエクセレントが出ましたね!
    う~ん、相当美味しかった事なんでしょうね~
    ステーキの実演ですか?良いですね~
    お刺身の画像も良い感じですね!
    鯛のお頭は酒蒸しなんでしょうか?
    あるいは焼いてあるのかな???
    いずれのしてもナイスなバイキングですね
    しかも有って無いような飲み放題の時間制限に懐の深さを感じます
    ファンタスティック

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    そうなんですよ。
    9000円だったので、期待しない分、良かったなという感じです。
    それに、どれをとっても、ちゃんとした料理なんです。
    鯛は、焼いてありました。
    食べる身は少ないですが、贅沢をしている気分を味わえました。
    飲み放題も、こうでなくちゃね。

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