平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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散散歩歩。(148)アクアヴィラ伊勢志摩のバイキングと天体観測。

「早く行かないと、美味しいもの食べられちゃうー。」
いつもホテルでの夕食は、そんな気持ちで前のめりに歩いていく。
アクアヴィラ伊勢志摩の夕食はバイキングだ。
3階の「はまなぎ」というレストランで18時からスタート。
18時にレストランに入るのは恥ずかしいとミニボンが言うので18時5分に入ると、既に5組ほどのグループが食事をしていた。
「しまった。出遅れたやん。」
そう思ったが、ここで取り乱しては凡のこころを見透かされてしまう。
ウエイトレスさんの案内に、「いやいや、私はまったく急いでいませんよ。わっははは。」というような表情を湛えながら、ワザとゆっくりと歩いて行った。
とはいうものの、こころの中では、手にぐっしょり汗をかきながら、前のめりになっている。体は真っ直ぐ堂々と、首から上は前のめりに突き出している。
今日の昼に志摩マリンランドで見た歩くペンギンのしぐさを思い出して可笑しくなった。

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ペンギンの行進。
テケテケ、テッテケテー。
海の見えるガラスの前のテーブルに案内されると、まだ外は明るかった。
さて、これからゆっくり夕食を頂きましょう。

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伊勢志摩とあって、伊勢海老や鮑を使った料理もある。
勿論、アワビも薄くスライスしてあるが、これぐらいの贅沢が凡には丁度いい。
最高級なんていけません。
伊勢海老のお刺身や鮑の踊り焼きなどという料理を旅行のパンフレットなどで見かけることもありますが、あれは本当に高級なのであろうか。
勿論食材としては高級だろう。
高級と言うその意味は値段が高いということだ。
これをもし、伊勢海老の殻や鮑の貝殻を取ってしまって、料理の素材の一部として使用したものを出されたらどうだろう。
大概の観光客は、「えー。何でー。これ本当に伊勢海老なんー。分らへーん。」なんて不満がでるだろう。
もしですよ、もしそんな料理を食べて、「美味しいですね。」なんてスッと言えたら、それはカッコいい。
メニューの値段も見ずに、伊勢海老であっても伊勢海老でなくても、美味しいものは美味しいと言える人だけが、食べればいい食材だと思う。
とまあ、またまた伊勢海老とアワビ信奉に対する批判が出てしまいました。
こんな批判が出るところが、貧乏人なんであります。
悲しいかな貧乏。
人をして捻くれものにしてしまう。
凡も素直になるべきか。
「伊勢海老食べたーい。」
、、、、やっぱり凡も伊勢海老食べたかったんや。
バイキングはどれも美味しく、何度も取りにいってはお腹いっぱいになるまで頂きました。
ミニボンは、デザートの林檎が気に入ったみたいです。
「これ見て、林檎の全部が蜜入ってんねん。」
そういえば、林檎の果肉の部分の皮のところまで蜜が入っている。

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凡は、蜜はどうでもいいのですが、ミニボンはいたく気に入って、「これはすごい蜜やねえ。」とか「こんな林檎見たことない。」などとしきりに感嘆の言葉を発していました。
凡もミニボンもすっかり満足して部屋に戻った。
のんびり明日の予定を考えていたら、あることを思い出した。
天文館である。

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このホテルには天文館という施設があり、本格的な望遠鏡で天体観測をすることができるそうです。
ミニボンは疲れて行かないと言うので、凡だけ行ってみることにした。
施設には既に10人ほどの人が入っていて、大きな望遠鏡を覗いたりしている。
こんなに大きな望遠鏡は始めて近くで見る。
係りのお姉さんがパソコンで星を見つけては、それを順番にみんなで見るのです。
100倍という望遠鏡は、宇宙の遠くの遠くの、また遠くの星からの光が、この地球にも届いているんだなあという感慨を肉眼よりもハッキリと感じさせてくれる。

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とはいうものの、ちょうど時間が合わなかったのか、凡の知っている木星とか土星とかでもなく、月のクレーターでもなく、「どこどこ星座の何とかという星です。」と知らない星ばかり紹介される。
無数にある星の、どこのどの星か分らない星をいくつか見ているうちに、浴衣で来たのですっかり冷え切ってしまった。
部屋に戻って、もう一度お風呂に入って温もろうかなと思っているうちに寝てしまった。

コメント

  1. oriver より:

    わぁ、こんな大きな望遠鏡で見たことないから、
    一回見てみたいです。
    視力が悪いので、普段でもよっぽど光っていればわかるけど、次女のあれは見える?あっちは見える?と言われても全く星を見る事ができません。
    東京で星が見える日は貴重なのに。
    見てみたいですぅ。
    南京錠の鍵を忘れるハプニングはあったにせよ、
    凡蔵。さんは、旅上手ですよねぇ♪

  2. 凡蔵。 より:

    ありがとう、oriverさん。
    私も初めての経験だったので、楽しかったですよ。
    でも、月のクレーターとかを見たらもっと迫力があったんじゃないかな。
    もともとすごく小さな星が100倍になっても、見えるのは小さな星が少し大きく見えるだけなんですもん。
    とはいうものの、ホテルで天体観測なんて、びっくりですよね。
    星って、本当にたくさん空に輝いているんですよね。
    昔山陰の海岸に夜行ったときに、空を見上げたら、本当に無数と言ってもいいぐらいの星が見えました。
    でも、大阪では、無理です。
    東京はもっと無理なのでしょうね。
    でも、コメントのoriverさんと娘さんの会話も、良い雰囲気ですね。
    温かい感じがして、ほっとしました。

  3. とっちゃん より:

    100倍の望遠鏡は覗いて見たいですね~
    そしてやっぱり土星とか、木星、あるいは月のクレーターなんかみたいですよね!
    おや?
    バイキングなのに皿に乗ってる料理が少なくないですか???

  4. 凡蔵。 より:

    ありがとう、とっちゃん。
    そうなんですよ。
    もっとよく知っている星を見たかったんですけど、季節なのか時間なのかが合わなくて、知らない星ばかりでした。
    でも、こんな望遠鏡をのぞくという事が初めてだったので、結構楽しかったです。
    でも、冬は絶対防寒具が必要です。
    屋根の部分が、空いているので、寒い風が入ってきます。
    バイキングは何度も何度も取りに行ったので、とりあえずは、1皿目は軽く高そうなものをとりました。
    なかなか美味しくて良かったですよ。

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