平 凡蔵。の 創作劇場

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そうだ、ソウルへ行こう!(96)

機内食を食べてお腹いっぱいだ。
そういう予定なのである。
しかし今、目の前にいるマリア様は、ANAの空席もないし、アシアナの空席もないとおっしゃるのであります。
だったらソウルは諦めて、台北か香港へと思ったが、またしても空席がないのである。
よっぽど凡は運が悪い。
そう思って半泣きになっていると、マリア様が凡に向かって微笑んで言った。
「ツアーはどうですか。ツアーだったら飛行機とホテルがセットになっているし、送迎もついていますよ。」
そんな手があったのか。
聞くと、マイレージを使って特典でタダでいく飛行機の席の枠と、お金を払っていくツアーの席の枠は別なのだそうだ。
それはそうかもしれないですね。タダで行く人もお金を出していく人も同じように自由に席を取れたら航空会社もたまったのもではないでしょう。
ANAでは、12000マイルを15000円分のANAのツアーに充当できるそうです。
マリア様は、ツアーのカタログを取ってきて、凡に優しく説明してくれました。
それにしても綺麗な指だ。
それは京都は広隆寺の弥勒菩薩のようだ。
カタログのツアー代金を書いた表を指し示す指が、あたかも女神がハープを弾いているかのような錯覚に陥らせる。
その奏でる音色は凡の罪や穢れを洗い流してくれるような清らかさを持っている。
しばし、うっとりとして説明を聞いていた。
しかし、あまりうっとりしてもいられない。
何しろ凡はソウルに行きたいのである。
ツアーの価格表を見ると、安くても4万円台だ。
2人で行くと9万円程度必要だ。
これをマイルに換算すると72000マイルだ。
凡の持っている67000マイルでは足りない。
足りない分は代金を払えばいいということだ。
逆に計算すると67000マイルは80000円に相当するので、
あと10000円以上は自腹だ。
うーん。
これはちょっと考えてしまう。
マイルを全部使った上に、まだ代金を払わなきゃいけない。
もちろんホテル代も入ってはいるのだが。
ここで、普通の男性ならばマリア様の美しさにのぼせ上がって、「はい、マリア様のおっしゃるように。」などと緊張で半分裏声になりながらツアーにしてしまうところだろう。
しかし、凡は意外と冷静である。
冷静でなきゃ弁護士にはなれない。
もちろん凡は弁護士ではないが、弁護士になってもいいぐらいの冷静さを持ち合わせているということだ。
さあ、どうする。
ソウルへはツアーで行くべきなのだろうか。

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