平 凡蔵。の 創作劇場

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そうだ、ソウルへ行こう!(87)

来月の下旬に3連休を取ったのですが、果たして休めるでしょうか。
ソウルに行ったらホテルはどこにしようか。
今までは、価格重視で来たのですが、クアラルンプールでJWマリオットに泊まって以来、ちょっといいホテルも泊まってみたいなと思うようになりました。
と言っても、JWマリオットに泊まったのは7年ぐらい前でしょうか、1泊1部屋7000円ぐらいでした。
ちょうどホテルが沢山建ってきたところで値引き合戦で安く泊まれたのでしょうか。
今はどうなんだろう。
大体泊まるときは、6000円から7000円ぐらいのホテルが多いですね。
その同じ値段で国やホテルによって、すごくリッチなホテルや庶民的なホテルがあって比べてみるのが楽しいです。
さて、今回ソウルに行ったら何をポイントにホテルを選ぼうかな。
やっぱり価格は外せないけど、深夜に東大門に行くんだったら、夜中タクシーを拾えるかどうか心配することのない
東大門の近くの立地を優先しようかなとも思う。
前回泊まったリースホテルは周りの庶民的な雰囲気が最高だったし、5000円台で泊まれそうなので、それもいいのだけれど。せっかくだったら違うホテルにも行ってみたい。
そろそろホテルを決めなくちゃ。
ホテルというと、20年以上前だけど、あることを思い出す。
大阪の心斎橋にある高級ホテルにいるお客様に商品を届けに行ったときのことです。
凡と同僚の人と荷物を持ってエレベータに乗ると、後から若い男女のカップルがポーターと一緒に乗りこんできた。
見ると年のころは18歳ぐらいだろうか。
付き合ってまだ間がないのだろうか、何か2人とも落ち着かない雰囲気だ。
凡はこんな若い女の子がホテルに泊まって外泊するなんて、けしからんと心の中で叫びました。
しかも、高級ホテルだ。
凡は、悔しさと羨ましさで心の中で「ちぇっ。」を10回ぐらいつぶやきました。
(ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、ちぇっ、)
とまあ、こんな感じである。
すると、男の子がポーターに緊張のあまり、半分裏声になりながら、
「あ、あのぅ。お会計は今するんでしょうか。」と聞いたのです。
それを聞いて凡はこけそうになりました。
この男の子はホテルに今まで泊まったこともないのでしょう。
チェックアウトの時に会計をするということも知らなかったのであります。
一瞬エレベータの中に笑いを堪えた沈黙が起こりました。
「頑張れ、青年。」凡は男の子にエールを送りたい。
多分、この男の子はこのホテルに泊まるためにバイトをしてお金を貯めたのでしょう。
1泊でも25000円はするんじゃないだろうか。
多分、今日の晩御飯はフランス料理だ。
きっとガイドブックで調べたお店に予約を入れてるだろう。
2人で15000円ぐらいはするんじゃないだろうか。
多分、部屋に戻ってからプレゼントを渡すはずだ。
それもティファニーだろう。凡はブランドに興味がないのでいくらか解らない。
でも、10000円ぐらい奮発するじゃないだろうか。
ここまで見積もっても50000円だよ。
そこまで男の子は気合をいれてるんだけど、いまいち女の子が無表情だったのが、すごく印象に残っている。
その後2人はどうなったのだろうか。
趣味が悪いが、知りたい気がする。
そうだ、ソウルのホテルではポーターがいるようなホテルに泊まれるだろうか。

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