平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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そうだ、ソウルへ行こう!(79)

ソウルの地下鉄の物売りは有名ですね。
凡もソウルへ行った時に、傘を売りに来ました。
折角だから地下鉄で物を買ってみたかったが、その日は生憎晴れていた。
晴れの日に、しかもソウルで観光して回るのに邪魔な傘はいらない。
旅行に行くと、こんな風景を見るのが楽しいですね。
日本でもやったら面白いのにと思う。
ソウルでもこれは法律違反だそうですが、このくらいはあってもいいんじゃないかな。
これを許しているソウルの方が懐が大きくて好きだ。
30年ぐらい前だろうか凡が学生だった頃、駅のホームなどで宗教の勧誘なんかしている場面に出くわしたことが何回かあります。
ホームのベンチに友人と座っていると、50歳ぐらいの女性の方がベンチの端に座っている人に声を掛けています。
そして何か拝んでいるようです。
凡と友人はそれを興味を持って見ていたのですが、ほとんどの人は声を掛けられても断っています。
普通はそんな反応かもしれませんね。
勧誘されたら嫌なのでしょう。
でも、凡はそんな怪しげなものが結構好きなんです。
それにタダ。
タダほど素敵なものはありません。
友人とタダやし、やってもらおうと順番を楽しみに待っていました。
凡の前の人が断って、さあ凡の番だと思っていると、その女性は凡と友人2人を飛ばして次の人に行ったのです。
「えーーー。」凡と友人はその女性にしたら怪しげな雰囲気をかもし出していたのでしょう。
気持ち悪かったのかもしれません。それで、その女性はまた次の人から断られ続けていました。
求不得苦。求める人には得られないのでしょうか。
こんなこともありました。
凡が酷い二日酔いの日です。
余りにも苦しくてトイレから出られません。何度も何度ももどしていました。
それでも仕事に行かなきゃいけません。
凡は、何とか阪急電車に乗り込みました。
でも、十三でどうしても立っていられなくなって、途中下車してホームのベンチに座りました。
すると、凡の後を一人の女性が追っかけて来たのです。
それで、前かがみに座っている凡に向かって、
「白血病ですか。」
と聞いてきたのであります。
えっ、白血病?
突然知らない女性から、しかも何の前触れもなく、白血病ですかと聞かれることなんてあるでしょうか。
凡はそんな変な雰囲気は大好きです。
でも、今は無理。
二日酔いで気持ち悪くて話をするどころではありません。
「白血病じゃありません。」と応えると女性は寂しそうな顔になって、
「そうなんですか。白血病に効く水があるので分けてあげようと思って。」と帰っていきました。
白血病に効く水なんて、凡が大好きな話ではありませんか。
しかし、残念だけど、今じゃ無理。
最近では、こんな勧誘も駅の中では出来ないようになってきて少し寂しいきもします。
そうだ、今度のソウルでは何を売りにくるだろう。

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