平 凡蔵。の 創作劇場

恋愛ストーリーや、コメディタッチのストーリー、色んなストーリーがあります。
どれも、すぐに読めちゃう短編なので、読んで頂けたら、うれしいです。

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そうだ、ソウルへ行こう!(7)

では、ソウルの目的は何にしようか。
ソウルに行って簡単に出来る目的にしよう。
その目的を達成すれば、後はオマケなんですから、達成すれば自由になれる。
後はミニ凡とゆっくり街の中を散歩すればいい。
「ミニ凡」とは、凡の奥さんであります。
身長が144センチなので、ミニ凡です。
体重は不明であります。
しかし、凡がこんなに迷って目的を考えているのだが、ミニ凡に聞いたらガイドブックなんか見ながら簡単に決めてしまうのだろう。
なんせ、O型の奥さんですから。
O型の女性を嫁にするということは、喜ぶべきことなのか悲しむべきことなのか、結婚して二十年以上経ってもまだ解らない。
ミニ凡は典型的なO型であります。
なので、
こんな愚愚で凡々にも一緒について来てくれたのだろう。
ここのところは素直に感謝せずにはいられないのである。
しかし、しかしなのだ、
O型を奥さんにしてしまったということは、大変なことであります。
凡は若い人に彼女が出来たと聞いたらO型かどうか聞くことにしています。
もしそこでO型だと聞いたならば、気の毒にと思わず泣いてしまうこともあるのである。
泣いている凡を見てもまだ若い彼にはその理由が解らないであろう。
しかし、凡は知っている。
そして二十年間の歳月に渡って観察し実践してきたO型妻の対処方法を伝授することにしています。
四角い部屋を丸く掃除するのがO型なのです。
どんな血液型の本を読んでも、O型の特徴は「いいかげん」です。
そんなO型妻の対処方法をそれでは伝授しましょう。
「O型妻のやっていることを見ないこと」
そうです、これに尽きます。
これで心の平和が保てるのです。是非、O型女性を妻にした諸兄にお伝えしたいのである。
とはいうものの、凡の奥さんは可愛いO型でありますよ。
結婚して間もない時の事、
ミニ凡が台所から明るい声で言いました「ご飯炊けたよ。」
そしたらそろそろ夕食にしようかなと、ふとミニ凡を見ると、
炊飯器の中を覗きながらうな垂れているではないですか。
何があったのかと思い私も炊飯器を覗いてみると、
そこにはご飯はなく、温かい濡れが米が申し訳なさそうに入っていました。
ミニ凡はお米を洗って、炊飯器に入れて、水を入れるのを忘れてご飯を炊いたようです。
凡は生まれてこの方、温かい濡れた米を見たのはこれが初めてでした。
こんなものが見れたのはO型を嫁に貰った特典なのです。
ソウルのO型妻はやはりO型の性格なんだろうか。

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